岡見勇信「心がすべて。負けようが、苦しかろうが、前に進むしかない――」#格闘技に夢はあるか?
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 LDHが開催する格闘家オーディションに応募した"波乱万丈の人生を生きる金の卵たち=DREAMERS"が、LDH martial artsとの契約をつかみ取り、自らの人生を変える為にサバイバルに挑んでいる。

 ABEMAではその様子に密着し格闘オーディション番組『格闘DREAMERS』として配信しているが、番組のテーマは「拳でつかみたい、夢がある」。とはいえ、厳しい生き残りをかけ、目の前に訪れる数々の試練を乗り越えた先に、思い描いていた夢は果たして存在するのか…。 そこで夢を叶えるべく格闘の世界に飛び込む若者が増えるいま、日本の格闘シーンの一線で活躍する選手や関係者に、「格闘技に夢はあるのか?」という共通のテーマをストレートに投げかけるリレー形式のインタビューを実施。第4回目は世界中の猛者が集うUFCのミドル級でのタイトル挑戦経験、最高ランキング3位の実績を持ち、現EXFIGHTに所属する岡見勇信選手。気になる彼の答え、胸の内とは――。

― 岡見選手は格闘技に夢があると思われますか?

まず、人によって夢の形はいろいろあると思いますが、夢はあると思います。格闘技っていわゆる武器を何も持たず、人間そのままの姿で競い合う。勝ったり負けたり、領地を拡大したり、闘うというのは、古代からある人間の本質的なものですよね。誰も手助けしてくれない、言語も関係ない。闘うこと、強さがすべて。それを今、体現できるのが総合格闘技(MMA)。そのうえで、自分の強さを誇示したり、世界に知らしめたりすることができる。そこにはファイトマネーもある。男たるもの「強さ」っていうのは小さい頃から憧れとして、誰もが持っているはずです。そのなかで「頂に立つ」ということは、全世界の人が憧れる存在になるということ。全てが手に入るという意味で、夢としか思えないです。

― 頂を目指そうと思ったきっかけは

子どもの頃からプロレスなどを見て、強いものへの憧れがありました。一方で自分自身が学生時代を含めて気持ちを押し出すことが苦手で、主張を押し通すことも難しい性格だったんです。弱さというか、自分との葛藤があり、強い人に対する憧れがより強くなっていきました。僕の中では「強さ=優しさ」だと思っています。強いからこそ、優しくなれる。強くなれれば、自分の思いを表現できて、優しい人間にもなれるんじゃないか。そこが格闘技の原点です。

― いまファイターとして、当時に憧れた存在にどれくらい近づくことができましたか

そうですね…2011年、UFCのタイトルマッチでアンデウソン・シウバに勝っていれば、頂へ到達することができたかもしれない。ただ、「負けるべくして負けた」(結果は2R TKO負け)と思ってるんです。やっぱり今思うと、心の強さが足りなかった。心が弱かった…それがすべてだと思っています。ファイトキャンプの時点から自分の心がどんどん蝕まれていった。どんどん追い詰められていった。あの頃を振り返るとアンデウソン・シウバとオクタゴンで対峙できるファイターではなかった。彼と向き合えるまでの状態を作り切れなかった。それは心の部分で。アンデウソン・シウバやUFCのチャンピオンシップというものを、自分の中で壮大なものにしていたことが原因なのかな。「心技体」というが、あそこまで行くと、心がすべてだと思っています。

― 辛く苦しいとき、どんな思い、言葉を支えに乗り越えてきましたか

格闘技に20年以上携わっているんですけどね…辛いことばかりで、辛いことのほうが記憶に残るとういか(笑)。最もしんどかったのは、アンデウソン・シウバに向かう道中もですが、UFCを離れてアメリカのWSOFでの初戦で勝利した後に2連敗した時。自分がやってきたことが分からなくなって…ONE Championshipでの連敗が重なった時には、自分のことが信じられなくなった。僕自身、格闘技の後輩にはよく言うんですけど、格闘家として現役を引退しない限りは前に進むしかないんだと。現役でいるかぎり、どんなに負けようが、苦しかろうが、前に進むしかないんです。

― 格闘家としてのゴールは、チャンピオンになる以外にどんなところにあると

ベルトとかチャンピオンは分かりやすいゴール。格闘家である以上は目指さなくてはいけない。ただ、自分の納得できる精神状態、技術、体、試合結果、コンディション、試合内容。自己満足ではないけど、ベルト云々より、まずそこにたどり着きたいと思っています。そのときに自分の強さ、ファイターとしての強さを皆に伝えられるんじゃないかと。一番は心。諦めない姿や、やられても這い上がる姿とか、総合格闘技って最も分かりやすい厳しさを見せられると思っています。殴られたり、血まみれになったりとか、人間の究極の部分、そこでの感情を伝えられたら。

― 20年以上も夢を追い続けていますが、夢を追い続ける、夢を見続けるのは苦しいこと? 楽しいこと? 

苦しくもあり、楽しくもある。この年齢(39歳)になっても格闘技をやれていることに幸せを感じています。闘うことで、本当は他人に見せたくない一番恥ずかしい部分もたくさん見せてしまいますけど、そこから這い上がろうとする姿やメッセージを伝えていきたいですね。

― 『格闘DREAMERS』はもちろん、その他にも格闘家を目指す若い人たちに伝えたいことは

とりあえず「前を向いて一生懸命頑張れ」と。その先はもう、彼ら次第です。縁あって彼らが集まり、縁あって彼らを指導したり支えたりする立場になりましたが、全てを伝えるのは難しいし、人に言われて得られるものばかりではない。自分も心とよく戦ってきた人間なので、苦しさも弱さも味わってきているから手助けはできるけど、最後に乗り越えるのは本人です。幸い自分はまだ現役としてやっているので、背中で見せて引っ張っていきたいなと思います。彼らと接していると、自分がお父さんみたいに感じられることもあり可愛いんですけどね(笑)。ファイターとしての厳しさはしっかりと教えていきたいですね。

格闘DREAMERS - 本編 | 格闘 | 無料で動画&見逃し配信を見るなら【ABEMAビデオ】
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