11日午後2時ごろ、愛媛県・大洲市の山道をバイクで走っていた4人組のライダーが、崖下に転落した1台の軽トラックを発見した。
トラックは、タイヤを上にした状態で逆さまにひっくり返っている。しかも、トラックの中には、高齢の女性が取り残されていた。
急いでバイクを降り、救助に向かったライダーは「足、大丈夫ですか?」と女性の安否を確認。すると、逆さまになって身動きが取れない女性は「胸…」と、胸の痛みを訴えた。
一刻を争う事態に、ライダーは「胸やな、胸打った?」と確認。すぐに119番通報をした。
現場にいたライダーは、「びっくりですね。本人も(転落を)覚えていなくて、『私はどこにおるん?』と言っていた。もし、あばらとか骨折していたら、無理やりやってもダメだという判断で、救急車が来るまで車の中で安静にしてもらっていた」と、女性を発見した瞬間を振り返った。
実は、女性を発見した4人組のライダーは、来月、現場周辺で行われるオフロードバイク大会のスタッフ。コースの視察中に偶然、事故車両を発見したという。ライダー4人はコースを間違えていて、偶然は重なって本来通るはずではなかったルートを走行していた。
偶然が重なった救出劇に、ライダーは「(道を)間違えたことによって人の命を助けられて良かった。不幸中の幸いというか、時には寄り道も大切なのかな」と、人命を助けられたことに安堵の様子を見せた。
ライダーによると、転落した高齢の女性は病院に運ばれ、軽傷だったという。
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