ミドル級、“相打ち”を制してド迫力の逆転KO! 「振動がここまで来た」実況興奮
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 強打の“ゴリラパンチ”で先制ダウンを奪われながらも、1ラウンド終了間際に相打ちの右フックを完璧なタイミングで振り抜いて大逆転KO。ミドル級ならではのド迫力KOに実況席が「振動がここまで来た」「鳥肌が立った」など、興奮気味に勝負が決した瞬間を振り返った。

【映像】「ドスッ…」相打ちを制し逆転KO

 4月17日に後楽園ホールで開催された「RISE148」で宮城寛克(赤雲會)と森 興二(FJ KICKASS)が対戦。1ラウンド中盤にダウンを奪われた宮城がラウンド終了10秒前に、カウンターの右フックを打ち抜き劇的なKO勝利を収めた。

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 前日の計量後の会見では両者に不穏な空気が流れていた。ZST第2代フェザー級チャンピオンという肩書を持つ総合格闘技出身の森はRISE初参戦。沖縄から来た宮城の印象を「凄く真っ黒だな。仕上がっていて明日が楽しみ。アウトボクシングしないでインファイトしてくれると盛り上げられる」と煽ると、宮城は「全然仕上がってない感じがしました。減量がキツかったのかなと…」と応じた。

 試合は序盤から前日の舌戦そのままに激しい打ち合いとなった。ローから左右のストレートで入る森に対して、宮城は強烈なロー2発でお返し。さらに右のインローで森のバランスを崩す場面も。対する森は表情ひとつ変えずに姿勢を下げ、ボディ打ちなどで探りながら、得意の強打のパンチ、通称“ゴリラパンチ”で一発を狙う姿勢だ。

 試合は1ラウンド中盤に動く。クリンチによるブレイク後のタイミングを待っていたかのように森が伸びのある左ストレート。通称・“ゴリラパンチ”を一閃。“ドス”っという乾いた音とともにダウンを喫した宮城だが、その後も宮城は冷静だった。

 立ち上がると序盤から多用してきたローとインローで着実に森の足にダメージを与えていく。すると1ラウンド残り10秒、宮城のディフェンスに痺れを切らしたように森が前進し左フック、アッパー。ひと呼吸置いて森が再び渾身の右フックを放つと、これに宮城が完璧なタイミングで巻き込むようなカウンターの右フック。再び"ドス”という鈍い音が響くと、両者のパンチが交錯。この相打ちを制した宮城が、森から大の字ダウンを奪ってみせた。

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 一度は立ち上がろうとした森だが、足が痙攣して思うように動かない。両手をつきながら中腰状態の姿を見て、レフェリーが試合をストップした。試合時間は1ラウンド2分55秒、ラウンド残り5秒での大逆転劇にネットからは「打ち抜いた」「軽量級とは違う」などの反応が。この日ABEMAでゲスト解説を務めた福井セリナは「鳥肌がたった。何だったんだ今のは…体が重い(階級)から倒れた振動がここまで来た。凄すぎません?」と興奮気味に語った。

 マイクを取った宮城は「森選手、記者会見のときにちょっと生意気なことを言ってすいません。試合をしてくれたことに感謝します」など、真っ先に前日のトラッシュ・トークについて謝罪。さらに対戦相手の森に敬意を表した。

 また終始冷静だった試合運びをみせた宮城だが、本人は記憶になかったという。試合後の会見では「(最初のダウンは)焦りましたね。(KOした右フックは)勝手に出ていました。何で倒したかもわからなくて。“みんな喜んでる…”みたいな(笑)。自分は興奮状態で…」と、ほぼ闘争本能だけで制した試合だったことを明かしていた。

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