独特の香りが苦手な人も多い「くさや」を前に、「一瞬の香りが残る!」と拒否反応を示してしまうのは、テレビ朝日の並木万里菜アナウンサー。「とにかく臭い」とやはりその臭いが苦手なのだという。
そこで『ABEMA Morning』では、数多食通たちの舌を唸らせてきた現役のトップシェフとともに、苦手な食材を美味しくいただくための“アイデアレシピ”を提案する。
今回腕を振るうのは、東京・渋谷にあるタイ料理「CHOMPOO」オーナーシェフの森枝幹さん。フレンチ・割烹などの修業を重ねた新進気鋭の料理人だ。
くさやに対し「僕も(臭いが)苦手かもしれない」と漏らす森枝さんだが、栄養面については「発酵食品で大体の栄養価が高くて、アミノ酸なども豊富」と太鼓判。「使い方かなと思っている」と話す。
くさやの“強烈な臭い”を克服できるアイデアレシピとはどのようなものなのか。森枝さんが用意した食材は、鳥豚ひき肉、絹豆腐、青唐辛子、季節の野菜(菜の花・インゲン・サヤエンドウ)、パクチーの根っこ、にんにく、白コショウ、サラダ油、魚醤(ナンプラー)。これらを使って、「くさやと季節野菜のスープ」を作るという。
まずくさやは、塊を口にした時に強い臭いを感じないよう、細かくほぐす。にんにくと青唐辛子、パクチーの根っこは粗みじん切りに。季節の野菜は一口大、豆腐はさいの目にカットする。
具材が用意できたら、鍋一つで料理は完結。火を付けた鍋にサラダ油をひいたら、ほぐしたくさやを入れて炒め、生臭さを飛ばす。続いてにんにくとパクチーの根っこを入れ、パクチーの香りが出てきたら水を追加。そこに生の鳥豚ひき肉をほぐしていれ、中火で沸騰させたらアクを取り除く。
アクを取り除いたら、豆腐とインゲン、サヤエンドウ、ナンプラー、白コショウ、お好みで青唐辛子を投入。最後に菜の花を追加したら出来上がりだ。
完成したスープを前に「うーん…」と唸る並木アナ。香りにくさやの存在を感じると目を開き、スプーンを口に運ぶと「待って、いる!」と叫ぶ。しかし、そこで手が止まる様子はなく、「優しいというか、香りがマイルドになりましたね。パンチがきいているけど、また飲みたくなる。くさやってこんなに旨味が詰まった食材なんですね」と美味しく感じることができたようだ。
くさやを美味しくいただくポイントとして、森枝さんは「炒めることで臭みを飛ばすひと手間」「臭いの強い食材をバランスよく組み合わせるアイデア」という2つをあげた。
■くさやと季節野菜のスープ(調理時間:約10分)
【材料】(2杯分)
<具材>
・くさや…15g
・ひき肉(鶏&豚)…各30g
・豆腐(絹ごし)…1/4丁
・サヤエンドウ…4枚
・インゲン…2本
・菜の花…1/2束
<スープ>
・サラダ油…大さじ1
・パクチーの根…2本
・にんにく…2片
・魚醤(ナンプラー、醤油・味噌でも代用可)…大さじ3
・白コショウ…大さじ2
・青唐辛子…2本
・水…スープ用の器に2杯分
(ABEMA/『ABEMA Morning』より)