シニア世代の“オタク”が増加? コスプレ沼にハマった“亀仙人” 衣装や小道具は「ミシンで手作り」
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 シニアと呼ばれる世代にある変化が起きている。広告代理店・ADKでシニア世代のマーケティングを研究している稲葉光亮氏は「自分をオタクだと思うような、シニアが増えてきている」と話す。

 稲葉氏が所属する「今どき☆新シニア研究所」が行った60代へのアンケート調査では、およそ10年で男女共に「自分はオタクだと思う」と答える人が圧倒的に増えている。一体なぜなのだろうか。

「特に60代の方々は、生まれて物心ついたときにアニメを見始めている。中学になると青春ドラマを見たり、アイドルを追っかけたりする。追っかけ、親衛隊、ファンクラブの“元祖”が彼らだ。そこは今のオタクに通じるところがある。消費や行動がアクティブなのでオタクとアクティブを足して、弊社では“オタクティブシニア”と呼んでいる」(稲葉光亮氏)

シニア世代の“オタク”が増加? コスプレ沼にハマった“亀仙人” 衣装や小道具は「ミシンで手作り」

 コスプレにハマっている河口知明さん(71歳)は「衣装や小道具は、全て自作だ。自分でミシンで一生懸命縫っている」と話す。河口さんが、コスプレにハマったきっかけは市長からの“ある相談”だった。

【映像】クオリティが高すぎる…! 河口さんが挑戦したアニメ『鬼滅の刃』鱗滝左近次のコスプレ(写真あり)※9分ごろ~

「広島市でインターネット販売の塾をやっているときに市長から『相談がある』と言われた。『広島を外国から見たら原爆と平和しか言わない。それじゃあ観光客も来ないし、面白い都市だと分かるように何かやってくれ』と頼まれた。たまたま新聞を読んでいたらオタクやカワイイ文化などが流行っていると気付いた。そこでコスプレイベントをやろうと思って、実際にやり始めた」

シニア世代の“オタク”が増加? コスプレ沼にハマった“亀仙人” 衣装や小道具は「ミシンで手作り」

 河口さんは今もイベントを主催していて、市長からは「広島市は広島城でも森林公園でも全部無料で貸すから自由にやって」と言われているという。

「コスプレは60歳くらいになるまで全く知らなかった。広島市は、カナダのモントリーオールが姉妹都市。モントリーオールに行ったきに『オタクソン』というイベントがあって、若い人たちが忍者などの格好で、地下鉄に乗って一つのターミナル駅に来る。それを見ていて、『えー!』と驚いた。日本の文化が外国の若者に受け入れられているので、コスプレイベントを町おこしとして始めた。(『ドラゴンボール』の)亀仙人のコスプレは、当時『主催者なら普通の格好で居てもらっては困る』と言われて『何がいい?』と聞いたら『亀仙人』と言われた」

 元々『ドラゴンボール』は「少し知っていた」程度だった河口さん。生えていた髪の毛を剃り、主人公・孫悟空の師である亀仙人のコスプレをすると、瞬く間に話題になった。河口さん自身は、55歳くらいまでオートバイ競技がテーマの漫画『バリバリ伝説』にハマっていて「車、バイクのオタクだった」と明かす。

シニア世代の“オタク”が増加? コスプレ沼にハマった“亀仙人” 衣装や小道具は「ミシンで手作り」
シニア世代の“オタク”が増加? コスプレ沼にハマった“亀仙人” 衣装や小道具は「ミシンで手作り」

 コスプレについて、河口さんは「年代を問わず若者と心が通じ合える」と喜びを明かす。

「最近では『ポップカルチャーひろしま』というイベントを始めている。NPOがお金を出して、1カ国2名ずつ14カ国広島市に招待する。それぞれの国で(来日するコスプレイヤーを)選んでもらって、コンテストをやっている。航空運賃やホテル代、食事代は全部持って、招待する。来日してくれた人に、広島の中で広島のコスプレイヤーたちと交流する機会を作っている」

 また、河口さんによると「老人キャラはいい役が多くてモテる」という。

「若いコスプレイヤーは多いけれど、年寄りのコスプレイヤーは珍しいから、よく『かわいい』と言われる。コスプレのイベントも誰かのためではなく、自分が楽しむものをやる。自分が楽しむのをやることによって、皆が楽しんでくれたら」

シニア世代の“オタク”が増加? コスプレ沼にハマった“亀仙人” 衣装や小道具は「ミシンで手作り」
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 年齢問わず、活発なオタクの行動が経済を回していくことに、前述の稲葉氏は「取材をすると、みんなお金持ちというわけでは決してないが、オタクティブシニアさんたちは、賢く節約、楽しく消費をモットーにしている」と分析する。

「自分の好きなことや興味のある方向に、お金と時間を集中してかけられる。コンプリートしないと気が済まないといった性格の人が多いので、そういった意味で継続性もある。結果的にお金をかけることで、日本の経済を少しずつ回してくれる存在だと思う」

ABEMA/『ABEMA Prime』より)

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ABEMA TIMES