フィギュアオタクの60代“美脚インスタグラマー”「趣味と人はペア」「生きている今が大事」
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 シニア世代に“オタク”が増えている。広告代理店・ADKの「今どき☆新シニア研究所」が行った60代へのアンケート調査では、およそ10年で男女共に「自分はオタクだと思う」と答える人が圧倒的に増えている。

 しかし、オタクが死んだとき、集めていたレアグッズやコレクションはどうなってしまうのか。オタク人生のエンディングについて考える。

■ オタクの終活に大助かり? 「まんだらけ」の“生前見積もりサービス”

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 “オタクの聖地”と名高い「まんだらけ」中野店に行ってみると、辻中雄二郎社長は「生前見積もりという、終活するオタク向けのサービスをやっている」と明かす。

【映像】「まんだらけ」100万円超えの“生前見積もり書”(20分ごろ~)

 「まんだらけ」の“オタク向け生前見積もりサービス”では、コレクションしたグッズをネットで写真と共に送れば、無料で査定してくれる。中には査定で100万円を超えている人もいるという。辻中氏は「自分が持っているコレクションは『まんだらけでこれくらいの値段で担保しますよ』という何かしらがあれば、自分が死んでも遺族にコレクションは捨てられないだろうし『そういうサービスができないですか』とお客さんに言われたのが始まりだ」と説明する。

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 オタク本人には宝物でも、家族にはどれくらい価値があるのか、理解してもらえない場合が多い。そこで、まんだらけの見積書を事前に家族に見せておけば、自分が死んだ後も処分されることなく別のコレクターに売ったり譲ったり、大事に保存してくれる可能性を高めてくれる。終活を考えているオタクには大助かりのサービスだ。

 ただ金額が高いと、辻中氏は「すぐ(見積書を)ご家族に見せてしまう方がいる。『僕のコレクションは350万円になるよ』と見せてしまったら、大概のご家庭は妻側が強いので、その時点で『売って』と言われてしまう。そういう流れで売っていただくパターンも正直言うと6割~7割ある」と話す。中には見積りをもらっても人には見せず、遺書と一緒にこそっと保管したり、コレクションの近くにおいて置く人も多いという。

■フィギュアオタクの美脚インスタグラマー・八木恵利子さん

 美脚インスタグラマーの八木恵利子さん(60代)も、フィギュアにハマっているオタクの一人。八木さんは「最初に好きだったのは『スター・ウォーズ』シリーズ。C-3POが好きで、このフィギュアを10年くらいずっと欲しいと思っていた」とうれしそうに話す。

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 八木さんは元々マンションに住んでいたが、コレクションが置ききれず、“小さなビル”に引っ越したという。コレクションは部屋の全てに置かれている。

「大きなフィギュアをコレクションするきっかけはC-3PO。小さいフィギュアは20代の頃からハマっている。マンションに住んでいたときは、フィギュアとフィギュアの間で暮らしていた」

 美脚インスタグラマーとして有名な八木さんは、洋服やハイヒールもたくさんコレクションしている。「洋服が一番多い。1300着ぐらいある」といい、前述の「まんだらけ」の生前見積もりサービスについて「それはそれでいい。私には関係ない」とキッパリ。

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 家族は八木さんのコレクションが、いくらになるのか気にならないのだろうか。

「いや、まったく気にならない。好きか嫌いかの問題。値段はそのときの自分の財力で買えるか買えないかだけの問題であって、それが『いくらになるか』を気にすることは趣味プラスお金も好きだということ。趣味(で集めたもの)と人はペアだと思っている。私がいなくなったら、それは趣味のものでもなんでもなくて“ただのもの”だ。だから私以外の人にとってはくだらないものかもしれないし、残るのは子供だから、母親の思い出に取っておきたいと思ったら取っておくだろう。『こんなものいらない』と思ったら捨てていい。『お金が好き』と思って、売り払いたいと思うならそうすればいい」

 処分せず残してほしい希望はあるのかと聞くと、八木さんは「一切ない」と回答。ただ、まるで博物館のようなコレクションに「展示した方がいいとは言われる」という。

 一緒に棺桶に入れたいものについて聞くと、八木さんは「死んだ後のことは知らない。やっぱり今が大事。生きている今が」と答えた。

ABEMA/『ABEMA Prime』より)

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