4月1日、渋谷区で初めてとなるPark-PFIを活用した「北谷公園」が開園した。Park-PFI制度とは、公園のパブリックスペースの運営を民間資金で運用する仕組みで、管理者の財政負担を軽減しつつ公園の質や利便性の向上を図るもの。
公園内の広いスペースをイベントやパフォーマンス、短期出店エリアとして利用ができるようにするほか、園内にカフェなどを併設し、その収益を活用して広場や園路等の公共部分を整備する。
この新たな取り組みについて、建築家でモデルのサリー楓氏は「今まで公共施設を民間が運営するという構想はあったが、なかなか実現しなかった。なぜこういう制度ができたかというと、国の施設を管理するための予算が年々下がってしまっていて、例えば公園の芝生を維持するとかベンチを綺麗にするといった予算も確保しづらくなってきた。それでは難しいと民間を入れて、北谷公園にはブルーボトルコーヒーが入っているが、その収益を公園の維持や管理に還元することによって、コーヒーを飲まない人も過ごせるようにしようという制度」だと説明。
一方の企業側のメリットについては、「ここで物品を販売して利益を得られるだけではなくて、公園の中に出店することによってカジュアルに、日常の中で使ってもらえるようになる。企業イメージが向上したり、メーカーのブランディングになったり、市民との距離をグッと近づけることができるので、PRがしやすくなっている」とする。
では、この先こうした公園は増えていくのか。「やはり維持・管理が難しくなってきた公園が多く、遊具やお金のかかるベンチが撤去されることもある。個人的にはこういう公園は増えていってほしいと思う」と述べた。
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