
「キックボクシング史上、一番熱いトーナメント」
「(勝った選手は)今後のRISEのエースになる」
テンション高く語ったのは那須川天心。何について語ったかと言えば、7月18日のRISE大阪大会からスタートするDEAD or ALIVE 53kgトーナメントだ。強豪選手が多く、注目が高まっていたところでの開催。RISEの同級チャンピオンである大崎一貴だけでなくムエタイで数々の実績を誇る石井一成、新日本キックの江幡睦、さらに55kgトーナメントを制した志朗が階級を落としてきた。
5月16日の『RISEonABEMA』ではトーナメント出場権をかけた試合も行われ、RISEの同級トップの一角を張ってきた政所仁が溜田蒼馬と対戦。右フックでダウンを奪うと、さらにアッパーから右フックのコンビネーションでKO勝ちを収めた。選考試合に回されたことが「悔しかった。普段ムカついたりはしないんですけど」と政所。そして「僕が一番強いと思ってるんで。圧倒的に優勝します」と宣言してみせた。
軽量級は倒せないというイメージは、今のRISE 53kgには通用しない。技術もスピードも倒す迫力もある。それだけの能力を持つメンバーがトーナメントで闘ったらどうなるか…。
この『RISEonABEMA』では、トーナメント出場が決まっている石井と志朗がエキシビションで対戦している。やはりお互い意識するものがあるのか、バチバチの打撃戦となった。志朗は予定されていた試合が急きょ中止になったが、そのまま54kgで「非公式計量」してエキシビションに臨んでおり、動きのキレは抜群。「7月にはさらに進化していると思います」というから楽しみだ。
17日にはトーナメントの組み合わせ抽選が実施。この階級の“顔”とも言える石井が、1回戦でいきなりRISE王者・大崎と対戦することになった。両者の対戦はこれで4度目。「決勝で当たりたかった」という石井だが「(どこで当たっても)どうせ打ち合いになる」とも。1回戦の組み合わせは以下の通り。
大崎一貴vs石井一成
滉大vs志朗
江幡睦vs風音
政所仁vs田丸辰
準決勝&決勝は9月23日のぴあアリーナ横浜大会で行われる。
「全員が全員、ストーリーがある」とは那須川の言葉。そのストーリーを潰し合うのがトーナメントだ。そして最後に生き残った選手が、また新たなストーリーを描いていく。今年最注目のトーナメントと言っていいだろう。


