手軽に美味しく食べることができて、幅広い年代から愛される「バナナ」。人気の一方で、時間が経ち茶色くなると廃棄されることも多いという。まだ食べられるのに捨てられてしまう――。そんな「もったいないバナナ」を救うため、Z世代の3人の女性が立ち上がった。
熟して皮が茶色くなると廃棄されることが多いバナナについて歌った一曲、その名も『大人なバナナ』。制作したのはこちらの3人の女性だ。
近年健康志向が高まる中、栄養バランスも良く手軽に食べられるバナナは需要も増え、輸入額は過去最高を更新。しかし、時間が経ち茶色くなったものなど約4割が廃棄されているという。
そんなバナナを救うため、彼女たちは「大人なバナナプロジェクト」を立ち上げた。
「大学2年生の時にスウェーデンに留学していた際、食料廃棄のプロジェクトに携わっていて、バナナが一番多く廃棄されていたことがきっかけ。実は日本でも一番消費されている果物であり、かつ輸入されている果物。わざわざ海外から届いているにも関わらず、見た目だけで判断されて捨てられてしまうのはもったいないと思い、日本でこの活動をすることを決めました」(大人なバナナプロジェクト・北本真唯さん)
2019年の秋から始まったこのプロジェクトでは、クラウドファンディングで資金を集め、小売店から提供してもらった廃棄予定のバナナをケーキに生まれ変わらせるなど「大人なバナナ」の魅力を発信。販売したケーキは200個を2日間で完売するなど、注目を集めた。
「賞味期限が果物には書いていないので、匂いとか見た目とか『五感を大切にしてほしい』ということ。ほとんどの企業がどれだけのバナナを捨てているとか言いたくないと思うんですけど、消費者が変わらないと小売店も廃棄することになるので、私たちの思いに共感してくださってバナナを提供してくれた」(同)
このほか保育園や小学校でワークショップを開き、身近なバナナをきっかけに食べ物の大切さを伝えるなどの活動も行っている。
「バナナだけを救ってほしいわけではなくて、『バナナをきっかけに見切り品を買ってみようかな』とか。社会課題っていうと、大きくて自分に何ができるか分からないという人が多い。それに対して、バナナは子どもから大人まで親しみやすいから、バナナを例に『見た目が茶色くなったら捨てられやすい』ということだったり、固い問題に対して楽しくポジティブに解決する大切さ、大きい問題に対して『自らアクションを起こせるんだよ』というところは伝えています」(同)
(ABEMA/『ABEMA Morning』より)