「心置きなく幸せになってください!」声優・雨宮天が語る、『七つの大罪』の魅力やエリザベスへの思いとは

 鈴木央(すずき なかば)氏が2012年から2020年にかけて「週刊少年マガジン」で連載していた人気マンガ『七つの大罪』。主人公・メリオダスたち7人の大罪人が結成した騎士団の戦いを描くヒロイックファンタジーで、2014年からはTVアニメにもなり、原作のエピソードを描き切った最終章が2021年1月より放送されている。また、2018年には劇場版アニメ『天空の囚われ人』も上映され、好評を博した。

【動画】アニメ『七つの大罪 憤怒の審判』全話リスト

 そして2021年7月2日には、鈴木氏が描き下ろした完全新作オリジナルストーリーを基にした最終章のその先を描く、第2弾『劇場版 七つの大罪 光に呪われし者たち』が公開となる。その封切りに先駆けて、ヒロイン・エリザベスの声を演じる人気声優・雨宮天(あまみや そら)にインタビューを実施。

 雨宮が『七つの大罪』の最後の物語と銘打たれた劇場版のシナリオを読んで抱いた感想や印象的だったシーン、新人時代から約7年間演じてきたエリザベスへの想いなど、ファンが気になるポイントを語っている。

ずっと楽しそうな表情をしていて開放感のあるエリザベスが新鮮でした

――本作は、TVアニメから続く最終章のその先の物語を原作者・鈴木央先生が描き下ろされていますが、初めてシナリオを読んだときの感想はいかがでしたか?

雨宮天(以下、雨宮):そもそも2回目の劇場版が作られることは想像もしていなかったので、最初にお話を聞いたときにはびっくりしました。ただ劇場版1作目のときも鈴木央先生がストーリーを描き下ろしてくださったので、きっと今回もそうなんだろうなって(笑)。

 そのあと最初にシナリオを読んだ時に印象的だったのは、エリザベスを産んだ母親である最高神との会話シーンです。原作やTVアニメで具体的に描かれてこなかった存在だったので、早く自分も劇場で見てみたい! という楽しさがありました。

――最高神とエリザベスの会話は、どんな内容になるのかファンもかなり気になるシーンです。

雨宮:そうですね。エリザベスにとっても今までの積年の想いがあるわけですが、最高神は物理的にも大きい存在なので近い距離で話しているように見えても、エリザベスにとってはすごく遠くに喋りかけるような話し方になってしまうんです。遠くに喋りかければかけるほど繊細な感情を声に乗せるのが難しくなるので、しっかりと見ている人にも気持ちが伝わるように、台詞のトーンなどをスタッフさんとも相談しながら工夫して演じさせていただきました。

――そのほか本作でエリザベスを演じるにあたって、大切にしたいと思ったシーンはありますか?

雨宮:やっぱりエリザベスにとって愛している存在であるメリオダスや、父上であるバルトラとの会話シーンです。演じている私自身も、本当のエリザベスの家族は最高神ではなくバルトラだと思っていて。全然派手なシーンではなくとも、ただ会話しているだけでもエリザベスとバルトラ、2人のお互いの愛情を感じられるシーンがあって、そこがすごく好きなのでぜひ見てほしいです!

――メリオダスとエリザベスの愛の物語が、どんな結末を迎えるのかも楽しみです。

雨宮:最初にいただいた映像でもエリザベスがずっと楽しそうな表情をしていて、長い戦いが終わってやっと晴れ晴れとした気持ちでメリオダスとの時間を楽しんでいることが、すごく伝わってきたんです。問題が発生してそこに向かっている移動中でもちょっと楽しそうにしていて、本当になんの緊張もなく、ただ穏やかにメリオダスと話しているルンルンで開放感のあるエリザベスが新鮮でした。

 そんなエリザベスを演じている中で、ハッピーになりすぎて音響監督にもうちょっと抑えようかって言われてしまったくらいなのですが、そうなってしまったのも私自身が嬉しかったからなんです(笑)。

――そんなエリザベスに、最後の収録を終えた今、どんな言葉を贈ってあげたいですか?

雨宮:「心置きなく幸せになってください!」ですね! どんなに超えても次々に壁があって、3000年というあまりに長い時間を乗り越えてきたので、今度こそメリオダスとの幸せな時間がずっと続けばいいなって思っています。

あまりエリザベスを演じきったという感覚はないんです

――アフレコについてもう少しお聞かせください。本作の収録はどのように行われたのでしょうか?

雨宮:(メリオダス役の)梶(裕貴)さんと2人きりでした。2人が演じるパートをかいつまんで収録していくスタイルだったので、そんなに雑談をしたわけではないのですが、エリザベスがメリオダスに膝枕をしながら会話するシーンのテストのあとに、梶さんが「今の台詞の言い方、愛情を感じてすごく良かった」と言ってくださって。

 私の中でずっとエリザベスの愛情の表現が大きな課題であり壁になっていたので、最後の最後で梶さんの心からの言葉として聞けたのが思い出になっています。

――それは嬉しいですね。雨宮さんが新人の頃の約7年前からエリザベスを演じられてきましたが、ご自身の中で役者としてどんなところが変化していったと感じていますか?

雨宮:もし7年前にエリザベスと出会っていなかったら、今とは違う役者になっていたんじゃないかというくらい、エリザベスから与えてもらったものはすごく大きいです。自分の中にはない博愛や母性の心を持っているので、どうしてこのシーンでこの言葉を選んだんだろうって、すぐには共感できなくて1つ1つ理解していく作業を繰り返していくうちに少しずつ理解していきました。その過程が、役者としての成長につながったと思います。

 もちろん、自分にないような愛情や包容力や母性をマスターしたとは絶対に言えないんですが、『七つの大罪』はエリザベスだけでなく、登場するキャラクターたちみんなにそれぞれの愛の形があるので、そこから教わったことはほかの作品で演じる上でも活きてくるのかなと。

――梶さんや、ほかの先輩声優さんと一緒に演じてきたことも大きいですか?

雨宮:そうですね。私からしたらほぼ全員が先輩になるのですが、みなさんが和気藹々とした現場の雰囲気を作ってくださったので、新人の頃も萎縮せずに自分なりのエリザベスを演じることができたんです。いい緊張感と居心地の良さの中で演じられたことは大きかったですね。

――1つの作品で1人のキャラクターを演じきったという実感もあるのかなと思うのですが。

雨宮:あまり演じきったという感覚はないんです。自分の中でエリザベスのすべてを理解できた! みたいな感じもなくて、エリザベスとメリオダスの人生はこれからやっと始まったともいえるので、終わったという感じもしないですね。

派手じゃないシーンにも大切な愛の物語が詰まっている

――TVシリーズと本作を経てアニメ『七つの大罪』は完結となりましたが、改めて作品の魅力を伺えればと。

雨宮:『七つの大罪』という作品は要素も魅力もたくさんあって、だからこそ老若男女どんな人にも刺さる物語だと思うんです。大人の方には味方にも敵にも根底に愛がある深い物語として、子どもたちにはカッコいい戦闘シーンやキャラクターの技が刺さりますよね。各カップリングの中で恋人の前でしか見せない表情や幸せ感といった素敵な部分もあるので、だからこそたくさんの人に支持されていると思います。

――シリーズの初期と現在とで、作品の印象が変わったところはありますか?

雨宮:最初のころは戦いもそこまで激しくなかったといいますか、聖騎士たちも面白い人が多くてみんなの雰囲気が柔らかかったんですよね。メリオダスのセクハラもいっぱいありましたし!

――たしかに(笑)。

雨宮:〈十戒〉が出てきたあたりからどんどんシリアスな展開になっていって、キャラクターそれぞれのドラマも深く掘り下げられて話が重くなる分、心の奥底の部分のストーリーもたくさん見えてきたなと。感情移入して涙を流したりするのは、後半の方が多かったかなと思います。

――それでは、最後に本作を心待ちにするファンへのメッセージをお願いいたします。

雨宮:1回目の劇場版の時から『七つの大罪』は本当に劇場映えする作品だと思っていて。戦闘シーンもありますし、たくさんの愛の物語がそこかしこに散りばめられています。メリオダスとエリザベス、2人の愛の大きさや深さは皆さんもご存知だとは思うんですが、メリオダスとゼルドリスの兄弟愛やエリザベスとバルトラの親子愛も深く描かれていて。そういう派手じゃないシーンにも大切な愛の物語が詰まっているので、そこをぜひ見て楽しんでほしいです!

――本日はありがとうございました!

『劇場版 七つの大罪 光に呪われし者たち』概要

「心置きなく幸せになってください!」声優・雨宮天が語る、『七つの大罪』の魅力やエリザベスへの思いとは

7月2日(金)全国公開

原作:鈴木 央『七つの大罪』(講談社「週刊少年マガジン」)

監督:浜名孝行

脚本:池田臨太郎

アニメーションキャラクター設定:西野理惠(作画組)

美術監督:空閑由美子

色彩設計:桂木今里

撮影監督:近藤慎与

3D監督:大嶋慎介

編集:小野寺桂子

音響監督:若林和弘

音楽:KOHTA YAMAMOTO / 澤野弘之

主題歌:岡野昭仁「その先の光へ」(SMEレコーズ)

【CAST】

梶 裕貴

雨宮 天

久野美咲

悠木 碧

鈴木達央

福山 潤

髙木裕平

坂本真綾

杉田智和

中村悠一

神尾晋一郎

川島 明(麒麟)

井上裕介(NON STYLE)

倉科カナ

制作:スタジオディーン

製作:「劇場版 七つの大罪 光に呪われし者たち」製作委員会

配給:東映

公式サイト:www.7-taizai.net

公式Twitter:@7_taizai

(C)鈴木央・講談社/2021「劇場版 七つの大罪 光に呪われし者たち」製作委員会

取材/テキスト/写真:miraitone.inc

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