「安倍前総理と比較されるのはこれからの課題」「真理子夫人は堂々として見えた」 記者が見た菅総理初の対面G7
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 イギリスで開催されたG7サミットは、中国を巡る対応など主要なテーマで一定の成果が見られた一方、対面では初めての参加となった菅総理にとっては、各国首脳の中でぽつんと佇む姿がネット上で話題になるなど、存在感の発揮が課題にもなったようだ。

【映像】菅総理 G7首脳の中でポツン? 文大統領と挨拶も

 現地での菅総理の様子はどうだったのか。日本から同行取材をしたテレビ朝日政治部の大石真依子記者が解説する。

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 今回のG7サミットで菅総理に手応えはあったのか。大石記者は「オリンピック・パラリンピックに向けた部分は手応えがあったと言えると思う。もうひとつの中国について、トランプ前大統領から国際協調を重視するバイデン大統領に代わって初めての対面でのG7サミットだったが、ある外務省幹部は『中国が台頭してくる中でG7の立ち位置をセットできたという意味で非常によかった。首脳宣言の中身は100点と言っていいんじゃないか』と評価している」と話す。

 また、現地では菅総理の緊張が見て取れたそうで、「場の空気に圧倒されて緊張しているな、という印象は目立った。菅総理は就任以来、2国間での首脳会談は何度か重ねてきたが、今回のように複数国が一同に集まる場は初めて。集合写真を撮った際に各国首脳らが談笑して歩いている中で、最後尾をひとりついていったりという姿が見られた」と説明。一方で、政府関係者からは「バイ(2国間)という関係が得意な人もいたら、G7のようにマルチ(複数国)が得意な人もいる」として、菅総理は前者の場が得意なんだろう、というフォローがあったという。

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 対面での初めての国際会議と、言語という2つの壁。「イギリスのジョンソン首相は議長国ということもあって、撮影の時にポーズを取ったりして緊張を解すようなムード作りをされていたが、そのテンションに菅総理は慣れていないというかついていけない部分はあるのかなと感じた。どうしても安倍前総理がスムーズにいろいろな方と挨拶をしていたのが我々の目にも残っているので、そこと比較されてしまうのはこれからの課題だと思う。トランプ前大統領時代のG7はヨーロッパとアメリカの対立の溝が深く、トランプ前大統領との関係が良好な安倍前総理にその橋渡しが期待されていて、存在感が際立っていた。そういった環境の変化も大きいかもしれない」。

 そうした中、菅総理の妻・真理子夫人の“ファーストレディー”ぶりが目立ったという。その振る舞いは菅総理よりも堂々と見えたそうで、「演劇を鑑賞したり昼食を取ったりする配偶者プログラムに真理子夫人も参加していた。2日目のバーベキューの場でも菅総理が来る前から会場に入って、ジョンソン首相夫人と2人で会話をしたり、菅総理と文大統領が話した後に、真理子夫人と大統領夫妻だけで会話をするような場面も見受けられた。大人数がいる場で振る舞うのが苦手な菅総理をフォローするような形で真理子夫人は動かれていた印象を受けた」と述べた。

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 サミットの全ての日程が終わった後、日本からの同行団が滞在しているホテルで菅総理のぶら下がり取材と、その後に20分ほどカメラなしの懇談取材が行われたという。その際、菅総理はG7サミットについて「非常に家族的だった」とやわらかい表情で振り返っていたといい、さらに「人と付き合うのが最初から下手なんだけど、目的はみんな一緒だから力まずに言いたいことを言えた」とも話していたことを明かした。

ABEMA NEWS)

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