任意のはずが…医療現場の“ワクハラ”実態 病院退職を決断した看護師の告白「“あり得ない”という圧を感じた」

 いま各地で新型コロナウイルスのワクチン接種が進んでいる。東京都目黒区では18歳から64歳を対象にワクチン接種券の発行を手作業で開始。ある女性は「受けるかどうかは別として、接種券だけもらっておこうかと思った」などと会場を訪れた理由について語った。菅総理は1日100万人を接種目標に掲げたが、現在はその数を超える勢いで接種が進んでいる。

【映像】“ワクハラ”で病院を追われた看護師の告白

 一方、感染が拡大する若い世代のワクチン拒否という問題も表面化している。ワクチンを打たないと話す18歳の男女学生に話を聞くと「ワクチンの安全性がない」「確証がない」「副反応は嫌」「倦怠感などが心配」などの理由を挙げたが、筑波大学の原田隆之教授の調査では、20代に関して「絶対に打つ・たぶん打つ」と答えた割合が3割にとどまり、全世代の中で最も低い割合であることが分かった。その背景には、2回目の接種後に発熱、全身倦怠感、頭痛といった副反応がみられた割合が20代が最も高くなっていることも背景にあるのかもしれない。さらに薬局での品薄、副反応時に服用する解熱鎮痛剤などは保険適用外などという問題もある。

 おち内科・ペインクリニックの越智貴紀院長は「(接種した)3分の2くらいの方が(解熱鎮痛剤を)希望される。あくまで自費の診療を受けることになる。当院ではロキソニンではなく、一般的な解熱鎮痛剤であるアセトアミノフェン(カロナール)を出している。熱は下げるが、大事な免疫反応はあまり邪魔しない。私たちが出す処方薬は(市版のものと)ルートが違うので、今のところ在庫切れで困っているとかはない」と話す。

任意のはずが…医療現場の“ワクハラ”実態 病院退職を決断した看護師の告白「“あり得ない”という圧を感じた」

 ワクチン接種については、もう一つの問題がある。それは、アナフィラキシーショックなどの諸事情によって“あえて”接種を行わない、行えない人々に対する圧力“ワクハラ”だ。ある30代の地方公務員の男性は「周りから『何で打たないの?』とか5人以上から聞かれまして…圧力というか、奇怪な者を見るかのような視線は感じた」と自身の経験を振り返る。

 また看護師のAさんは過去にアナフィラキシーショックを起こした経験があり、医療従事者のワクチン接種は受けなかったという。

「ナースの師長さんが、私だけがまだ1回も受けていないと。『それはどうなの?』『これはどうするの?』『今後どうする考えでいるの?』など、受けないのはあり得ないというぐらいの圧を感じた。これは働いてはいけないという感じになった」

 その後、Aさんは8年間務めた病院を退職。再就職しようと試みるも…

「2回受けていない方は申し訳ないですけどもお断りさせていただきます」

という定型句のような返事ばかり。結局、25件中24件は面接すらしてもらうことができなかったという。Aさんは自身の身に降りかかったワクハラについて「それが任意と言いながら、結局は現場で働くとなったときに、とくに医療従事者なんかは拒否できない。それが一番つらい」とやり場のない思いを明かした。

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 Aさんの経験を聞いた元大王製紙会長の井川意高氏は「ワクチン反対派ではない」としながらもワクハラを巡る矛盾点を次のように指摘した。

「ワクチン打ったら大丈夫ということに一応なっている。心配な人、高リスク者は自分が打てばいいわけで、打ちたくない人に『打て』と強制するのはおかしい。いま、ワクチンは供給されている。若い人は副反応が怖いというが、ゼロリスクのワクチンはあり得ない。打たないことによって死亡なのか、重症なのか危険にさらされることと、副反応でちょっと痛い目に遭うことの確率を比較して、自分にとってどちらがメリットあるかという話。リスクのない、低い人たちにまで打てというのはおかしい」

(ABEMA『ABEMA的ニュースショー』)

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