国勢調査(2015年)によれば、配偶者と死別後、独身のままでいる人は958万人に上る。中には新たな恋愛や再婚を望む人もいるだろうが、「よりそう」のアンケート調査では、死別した配偶者への“申し訳なさ”や親類からの批判、世間体を気にして躊躇する人たちも少なくないようだ。

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 3年前に夫と死別した山本さん(42)は、2人の子どもを養うために始めたパート先で知り合った男性と交際をスタートさせた。ところが死別から10カ月後の交際に、上司からは「死別して1年も経たない女性が男性を自宅に招き入れること自体、社会通念上許されない」、周囲からも「やっぱりおかしいよね」「亡くなった旦那さんを愛し続けなきゃいけないよね」などの心無い言葉を浴びせられ、退職を余儀なくされたという。

 後に男性と再婚、今は家族4人で幸せに暮らしているという山本さんだが、「若くして死別した人って、みんな同じように悩んでいることだと思し、本当にどうしていいかわからないと思う」と振り返った。

 関由佳さん(40)の場合、23歳年上だった夫が肺がんを患い、3年に及ぶ闘病生活の末、昨年2月に亡くなった。再婚同士だった2人は、結婚にこだわることなく暮らしていたというが、亡くなる3カ月前に迎えた誕生日、夫が突然「籍を入れないか?」と言い出したという。死別後、「主人とずっと一緒にいられるという意味で」と、遺骨の入った指輪を作った。

 「LINEしても当然返ってこないし、そういう寂しさみたいなのがありました。会話を数カ月しないってこともなかったので」と振り返る関さん。しかし夫の死から半年後、知り合った男性との交際が始まった。「夫が亡くなって3カ月間くらいは、コロナ禍ということもあって鬱々としていた。ただ、人っていつ死ぬかわからないし、自分のやりたいことをやった方がいいと考えるようになった。そして、自分の好きに生きようと」。

 夫との死別から半年と経たないうちに新たな交際が始まったことについては、自身でも戸惑いもあったという。「自分でも、半年後にこうなっているとは全く想像してなかったし、“いいの?私”っていう思いもあったし、知人からも“早いね”“それって不倫じゃないのか?”っていうニュアンスのことも言われたりした。家族に対しても、交際から3カ月くらいが経って、“今なら言えるかな”という雰囲気の時に伝えた。ちょっと驚いてはいたが、良かったねという感じだった」。

 交際相手の男性については、「癒されているというのはあると思うが、夫の亡くなった穴を埋めてもらっているということは全くない」と話す。「私はライターをしていて、夫のことを連載で書く仕事が決まっていた。“元彼”のことを書くのは嫌だが、夫はそうではない。言ってしまえば仏であり神であり、恋愛とか、性愛ではない。家族だし、大事な人だ。今の恋人にも、“恋愛的なものはあなたが一番大事。だけど、それ以上に殿堂入りしている旦那がいる。それはもう比べるとかじゃない”という話をした」。

 「結婚・婚活アドバイザー」で「Bゼルム」代表取締役の立花えりこ氏は「関さんのように、闘病期間を経て死別を経験された方は、残されるものとして心の中で看取りの準備をしていくものだと思う。まだお若いし、寂しい時に優しくしてくれる男性との出会いがあれば、癒されるし寄り添いたくなるもの。そういう出会いがなかなかないという方でも、婚活を決意することはあると思う」と話す。

 その上で「人それぞれだが、やはり最低でも死別から1年は空けた方がいい。お見合いでも、やはり一周忌を迎えていないと相手がびっくりしてしまうし、きりがいいところで、一回忌、三回忌、5年…と節目でお相手を探し始める方は多い。ただ、シニアの方の場合、入籍をしない前提のお相手探しをされているケースも多い。そうした中では、やはり夫、あるいは妻のことが全てで大好きだったからこそ、どうしても“元夫が”とか“死んだカミさんが”という話をついしてしまう。そうすると、やっぱり引きずっているんだと思われてしまうので、切り替えているというところを見せてあげるのも大事だ」と話していた。(ABEMA/『ABEMA Prime』より)

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