鑑賞だけじゃない! 魚の“旨いレベル”も伝える市立室蘭水族館、職員ならぬ“食員”の熱意
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 晩御飯の魚メニューを考えるのにふさわしいかもしれない、そんな水族館が北海道にあった。

 北海道室蘭市にある「市立室蘭水族館」。幻想的な雰囲気はもちろんだが、注目は魚の説明。例えばスズキ目メバル科のオウゴンムラソイについて、「地方名:はちがら 全長:40cmくらいになる 北海道南部以南の太平洋、北海道積丹半島以南の日本海などの朝海の岩礁域に住む」と生態が書かれているが、下の方に目をやると「旨いレベル(魚類飼育員高山の個人的感想) ★★★(星3つ)」とある。

【映像】ユニークな「旨いレベル」の紹介

 この水族館では70種類ほど展示しているうち、約20種類の魚や海の生き物に対して、星3つで「食べてみた感想」をレビューしていて、このユニークな紹介の仕方がおもしろいと話題を集めている。

鑑賞だけじゃない! 魚の“旨いレベル”も伝える市立室蘭水族館、職員ならぬ“食員”の熱意
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 「(お客さんから)『これどうやって食べたらおいしいのかな』『どうやって調理できるの?』ということを聞かれることが多くて。まだ食べたことがない魚に関しては“これはどういう感じなんだろう”というところから、食べてみてお客様に伝えたいなということで始めました」(市立室蘭水族館・飼育員の高山佳代さん、以下同)

 魚の良さや特徴を伝えるために、まず食べてみる。魚に対して熱い魂が宿る高山さんは、これまでに100種類以上の魚を食べてきた。「旨いレベル」はあくまで個人的感想だというが、その自由な表現には目を惹かれるものが。中でも特に美味しかった魚を聞いてみた。

 「『フサギンポ』という魚がとてもおいしかったですね。顔にモジャモジャの皮弁というものがついていて、唇がたらこ唇をしているちょっと変わった姿形の魚。しっぽまでがニョロニョロとしている魚なんですよね。上品な白身で、私はてんぷらとお煮つけにして食べたんですけども、本当においしい魚でした」

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 他にも、水族館のシンボルフィッシュであるアブラボウズや、ホタテに似ているエゾキンチャクガイなどさまざまな魚介類に星3つをつけ、職員ならぬ“食員”と言われるほど活躍している。

 「ご来館されるお客様に、今後もいろんななじみのない魚だったり、未利用魚だったりとかに興味を持ってもらいたいので、『旨いレベル』は今後とも続けていきたいと思っています。今後の夢になってしまうのですが、私の『旨いレベル』の魚を集めて『水族館マルシェ』を開催できたらなと思ったりもしていますが、実現になるかどうかはまだわからないです(笑)」

 これまで多くの魚を食べてきた高山さんだが、中には「食べてみようと思ったら漁師に止められた」魚もいるそうだ。

ABEMA/『ABEMA Morning』より)

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