「今のNYは日本の数カ月先の姿」“ワクチン無関心層”がカギ? 現地医師に聞く
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 職域接種が始まり、本格的なワクチン接種が進む日本。そんな中、日本より一足先にワクチン接種が始まっていたアメリカは現在、どのような状況になっているのだろうか。

【映像】まるで焼き芋屋さん? ニューヨークの街を走る「ワクチンカー」(画像あり)※2分40秒ごろ~

 ニュース番組『ABEMAヒルズ』では、アメリカ・ニューヨークのマウントサイナイ医大病院で内科医として勤務する山田悠史医師を取材した。

「先週から私たちの病院では、名前が書いてあるIDバッジの上にワクチンを打った人がステッカーを貼る仕組みが導入されました。それを貼っている人は、患者さんの診療エリア以外では『マスクを外していいです』という形になっています。景色としては、だいぶ2019年以前の姿に戻ってきているのではないかと感じます」(以下、山田悠史医師)

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 山田医師によると、対面の会議も行われ、徐々に以前の日常に戻りつつあるという。現在、新型コロナワクチンの接種率が7割を超えるニューヨーク州では、企業が従業員に対し、ワクチン接種を義務付ける動きも出ていて、小さなクリニックやドラッグストアでもワクチン接種が行われていると明かす。山田医師は、今後の日本について「ワクチンに無関心な層に対してどれだけ接種を進められるかがカギだ」と話す。

「ニューヨークでは、無関心層にもワクチン接種を進めるために、より生活に密着した場所で予防接種ができる取り組みが始まりました。大きな駅の構内や、大型のショッピングモールなど、そういうところでは予約なしで買い物がてらワクチン接種が受けるようになっています。電車を降りた後、または電車の待ち時間などにワクチン接種を受けることもできるようになりました」

 さまざまな場所で受けられるようになっただけではなく、ワクチン接種を受けると電車が一週間無料になるなど、インセンティブをつける取り組みも行われている。

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「現在ではワクチンを運ぶ“ワクチンカート”のような車が街中を走っています。本当に日本の焼き芋屋さんのような形です。それが道端に停まって、そこでワクチンが受けられる。自宅までワクチンを打ちに来てくれるサービスも始まっていまして、生活のどこでもワクチン接種が受けられる状況まで進んできていると思います」

 そして、山田医師は「新型コロナに感染した人こそ、ワクチン接種を受けてほしい」と話す。

「少なくとも一回かかった方は、ワクチン接種が非常に重要です。デルタ型と呼ばれる変異ウイルスが各国に入ってきていますが、変異ウイルスは過去に感染した方にも容易に感染すると言われています。ファイザーやモデルナもそうですが、mRNAのワクチンを受けていれば、高い確率で感染を防げることが分かっています。現状、どこの国でも特にデルタ型の影響を受けている。ワクチンの意義はますます高くなっていると感じています」

 ワクチン接種の普及もあり、状況が劇的に改善していったニューヨーク。今、日本はどのような行動を取ればいいのだろうか。

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「本当に今のニューヨークが日本の数カ月先の姿だと思ってほしい。新型コロナ前の日常を取り戻すためには、できるだけ多くの方にワクチンを広げる必要がある。どうしても打てない方、特に小さな子どもなど、そういった方たちを守るためにあらゆる大人が打って子どもを守るべき。多くの大人のワクチン接種が、社会全体を守ることにつながる。やはりできるだけ多くの方にワクチンを広げていくことが、早く2019年以上の日本を取り戻すことにつながると思う」

ABEMA/『ABEMAヒルズ』より)

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