アゼルバイジャンのネフチ・バクーを契約満了により退団が決まった本田圭佑(35)が帰国、29日の『ABEMA Prime』に生出演した。
本田は東京オリンピックに出場するサッカーU-24日本代表で、18人中24歳以上の3人を活用できる「オーバーエイジ(OA)」枠を狙っていることを公言してきた。しかし22日に発表されたOA枠は吉田麻也、遠藤航、酒井宏樹の3人が選ばれ“落選”。
コロナ禍が始まった昨年2月以来伸ばしているという髪を束ねてスタジオに姿を現した本田は「本音を話していいか」と、今の心境、さらに今後について率直に語った。
まず、東京オリンピックの出場について本田は「狙っていたわけだし、もちろん僕がいた方がいいとは思っていますよ。フォワードの一個下、ウィンガーかトップ下あたりで結果を出す、そういうポジションでプレーをしたいと思っていた。
対戦相手はフランス、南アフリカ、メキシコで、下馬評では1位通過はフランス。日本は2位通過を目指していると思うが、それにはW杯やオリンピックで実績のあるメキシコに勝たなければならない。そこでメキシコでブレーしていた僕の経験が生きると思う。当時の選手も代表に選ばれているし、僕の持っている細かい情報を活かせば、勝敗を分けるきっかけにもなるかなと思っていた。あと、大事なところで“ラッキーゴール”を決められる自信もあるので(笑)。
だから選ばれなかった瞬間は悔しい思いもしました。ただ、厳しい世界なので、選ばれなかったのにも理由があるし、僕の主観と森保監督の評価が違うという事実を受け入れ、すぐに気持ちを切り替えなければいけない。一緒にW杯でプレーしたこともあるメンバーも多いし、ふさわしいメンバーが選ばれたと思う。国を背負って戦う選手たちのことは全力で応援したいと思っているし、ぜひ頑張って欲しい」。
弱冠20歳の久保建英が代表メンバー入りしたことも話題だ。本田は「若い芽を潰さないように、ちゃんと見守っていくというのを日本全体でやっていかないといけない」と訴える。
「久保さんはめちゃくちゃ若いが、めちゃくちゃ努力家のイメージがある。体が僕よりも小さいが、技術ははるかに優れているし、そこを徹底的に伸ばして、世界で大活躍して欲しいと思っている。これからさらに成長していくと思うし、サッカーファンはそれを待ってあげるという意識を持たないと行けないと思う。日本のスポーツ界には、誰かスターが消えたら、とにかく次のスターを作れ、そして視聴率を稼ぎに行けみたいな、悪いところがある。久保さんを出すことで視聴率も上がるかもしれないが、それで犠牲になるのは若い久保さん」。
自身の今後については、「基準が監督に向きはじめている」と明かす。
「今は監督業、正確にはカンボジア代表のゼネラルマネージャーという肩書きも持っていて、そっち側で成果を出そうという目的意識が大きい。“プレイングマネージャー”という言い方をよくするが、僕は逆で“マネージングプレーヤー”。選手が監督もするというより、監督が選手もやるみたいな感覚だ。
選手というのは体が資本なので。いずれ辞める時が必ず来る。一方でマネージャーは脳さえ働けばやれてしまう。僕もいずれはそっちにもっとシフトしていくんだろうし、今の僕は両方やってワンセットという認識をお伝えしたい。だからカンボジア代表を強くするということも僕にとっての情熱だ。契約更新も2023年までした。
こういうことを言うと、“腰掛けだ”とかいろいろ言う人もいるが、サッカー選手だけ、あるいは監督だけでは刺激が足りない。選手たちは“監督は全然わかってくれん”とは文句を言うが、僕はそのまま選手もやれてしまう。そういう選手の経験を監督に活かしたいし、監督の経験を選手に活かしたい。それを両方やれてるのは僕だけなんで、めっちゃラッキーで面白い。
だから選手としては“ワールドカップ優勝”の夢は叶わなかったが、指導者としては諦めていない。ワールドカップ優勝は人生のミッションにしようと思っているので、マネージャー業を突きつめていけば、どこかでワールドカップに出られる機会も来るのではないかと思っている」と語った。(ABEMA/『ABEMA Prime』より)
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