夢を語るだけでオフィスの賃料が無料になる、まさに“夢”のようなプロジェクトが始まった。

【映像】審査に合格すれば1年間タダ! ワークプレイス「LIT」のすごい内装

 サンフロンティア不動産とBARE NOTE STUDIOが企画したプロジェクト「賃料、夢払い。」では、審査に合格した入居者に対し、東京都中央区にあるコミュニティワークプレイスとして「LIT」(リット)の賃料を1年間免除。すでに先月23日よりエントリーが始まり、話題が集まっている。

「賃料、夢払い。」審査通過者は1年間オフィス無料 スタートアップ“箔付け”場所としての期待
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 審査項目は「未来の夢」。なぜ、このようなプロジェクトを始めたのだろうか。ニュース番組『ABEMAヒルズ』では、企画を手がけるサンフロンティア不動産・小田修平さんを取材した。

「ものすごく叶えたい夢はあるけれども『資金がない』『場所がない』『きっかけがない』などの理由で、夢が夢のまま埋もれていってしまう。情熱をぶつける先として、この“夢払い”の企画が非常にマッチしていると思った」(以下、小田修平さん)

 コロナ禍で在宅ワークが増え、オフィスに行く機会は減少。これまで直接触れ合うことで生まれていたアイディアや価値を改めて見つめ直す狙いもあるという。

「今、夢を持った方々がこの企画に続々と応募してきてくれている。ものすごく情熱があったり、叶えたい夢がすごく世の中にとって豊かなものだったり、そういったところを選考基準にしながら選定していく」

「賃料、夢払い。」審査通過者は1年間オフィス無料 スタートアップ“箔付け”場所としての期待
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 審査基準は「未来の夢」。書類審査と面接で認められれば、オフィスを無料で1年間借りる権利が得られる。

「50代の方々も、セカンドキャリア、サードキャリアの中で、すごくやりたいことがあって『このまま人生を終わらせられない』と思っている人もいる。新しいAI、IoT、5G、ロボットといった技術や、あるいは音楽や医療、食など、さまざまなジャンルで応募が入ってきています」

■スタートアップの“箔付け”場所に? コスト圧縮以外のメリットも

 通常、オフィスの賃貸には「業種や事業内容による法人としての支払い能力があるか」など、過去に紐づいた審査項目が必要だ。「賃料、夢払い。」について、ニュース番組『ABEMAヒルズ』に出演した新規事業&イノベーションのコンサルタントとして活躍する建築家・サリー氏は「コストを圧縮できる良い企画だ」と評価する。

「新しく事業を始めるためには、かなりの準備資金が必要になる。企業に勤めれば、家賃補助などの援助が受けられることもあるが、自分で新しくビジネスを起こす場合、自宅家賃とは別でオフィス家賃を支払うとなると、それがイニシャルコストになる。そういったコストが業務を圧迫することもある、初期コストを圧縮できるのはとても良いし、この仕組み自体が夢のような企画だと思う」(以下、サリー楓氏)

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 「賃料、夢払い。」の二次審査では、取材に応えてくれた小田修平さんだけでなく、株式会社BARE NOTE STUDIOの黒木郁己さんに加え、特別審査員として元日本マイクロソフト業務執行役員の澤円氏、株式会社ILLUMINATE代表取締役社長のハヤカワ五味氏、映像作家・クリエイティブディレクターで株式会社GOSAY studios代表取締役の藤井亮氏による面接が行われる。

 すでに多くの応募があり、厳しい審査が予想されるが、サリー氏は「ここに入居していること自体がスタートアップとしての箔付けになるだろう」と期待する。

「相応のハードルを越えたスタートアップが1つの場所に集まることによって、スタートアップ独特の熱気や求心力も高まる。そういった場所でこそ、イノベーションが起きると思う。スタートアップの“ガレージ”(※GoogleやAppleなど名だたる有名企業が小さな車庫で誕生したことから)のような場所になってほしい」

 「賃料、夢払い。」プロジェクトは7月31日まで応募を受け付けている。

ABEMA『ABEMAヒルズ』より)

【映像】賃料は“夢払い”でOK スタートアップの発信地になるか
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