「アクセス数」「フォロワー数」は、いつから人生のステイタスになってしまったのか。8日に配信されたABEMAオリジナルのオムニバスドラマ『箱庭のレミング』の第4話にして最終話の『Not Famous』では、ストーリーテラーとして謎の配信者を演じていた磯村勇斗がついに主演。自己顕示欲の暴走をテーマに、フォロワー数を増やすために過激な行動に走る主人公・虹生(磯村)のSNS地獄を描く。
『箱庭のレミング』は、映画『新聞記者』『ヤクザと家族 The Family』など骨太な作品に定評のある藤井道人監督が総監督を務めるABEMAオリジナルのドラマ。SNSの魅力に囚われた若者たちの“心の闇”や“恐怖”をテーマにした全4話からなるオムニバススリラーで、各話のストーリーテラーを磯村勇斗が務めてきた。
磯村が演じる虹生は、チャンネル登録者数2,000人に満たない底辺ライブ配信者。無職で住む家もなく、友人宅を点々とする日々。友人の幸弥からは愛想をつかされ、元カノの明日奈にたかりながら、いつか人気者になって成功する日を夢みている。
ある日の晩、虹生は若者たちがホームレスを襲撃する場面に偶然居合わせる。再生回数を稼ぐチャンスとばかりにカメラを回すも、若者たちに見つかりフルボッコ。命からがら撮影した動画もイマイチの伸びで意気消沈する。
しかし「いつか有名になって金持ちになる!」と人気者になる夢を捨てきれない虹生は、一計を案じる。それはイタズラ動画のライブ配信だ。虹生は公園の電話ボックスから友人の母親に電話し、身代金を要求。その様子を生配信する。
ところがその最中に虹生は覆面姿の2人に襲撃され、車内に拉致監禁される。この一部始終を虹生のカメラは捉えており、突然のハプニングにSNSは沸騰。走行する車内で脅され、怯える虹生。SNS上では「怖い!」「拉致!?」などと虹生の窮地に大盛り上がりだ。一体誰がなんのために虹生を拉致監禁するのか?
実はこれらすべては、虹生発案のフェイク生配信。虹生を拉致した人物の正体は友人の幸弥と元カノの明日奈だった。虹生は何も知らないユーザーを欺き、アクセスを稼ごうというのだ。狙いはものの見事に成功し、視聴数はうなぎのぼり。視聴者は一気に2万人を超えた。大喜びの虹生。しかしSNSの恐ろしさをすぐに知ることになる。
虹生の拉致がフェイクとは知らない視聴者たちはネット探偵化。映された映像を頼りに場所などを特定し始める。恐怖を感じた友人の幸弥と元カノの明日奈は、すぐに生配信を止めるように虹生を説得するが、承認欲求&自己顕示欲ジャンキーの虹生は当然聞く耳を持たない。
走行する車内でもめ始める3人、そしてこの後とんでもない事態が巻き起こるのだが…それでもカメラは回し続ける虹生。この自己顕示欲の暴走の先にあるものとは?視聴者からは「怖すぎる!」「観ていてとてもゾッとした」など多くの声が寄せられている『箱庭のレミング』、最後を飾る最大の衝撃を配信中のAEBMAビデオでチェックしてほしい。