東京オリンピックの開幕まで2週間。8日夜の5者協議の結果、東京都への4度目の緊急事態宣言の発出を受け、1都3県の首都圏会場では無観客での開催が決定した。
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このの一報を受け、作家・スポーツライターの小林信也氏は「このムードではしょうがないというか、こうなるだろうなという結論だ。ただ、お酒の提供に関する議論と同じで、ちゃんと話し合いをしたのかな、と思う。緊急事態宣言を発出したのも、無観客にするためなんじゃないかという声まで出てくるというのは、本当に救いようがない。オリンピックが悪者にされたり、本当はオリンピックのことが嫌いじゃないのに、政治を批判したいためにオリンピックを使ったりするような、そういうことがうごめいているような気がする」とコメント。
作家の乙武洋匡氏氏は「そういう構図にしてしまった政治の責任もあると思う。どんな状況であろうとオリンピックはやる、という方針と、感染を極力抑えていく、というのは、どう考えてもバッティングする。もし本当に感染者数を減らそうと思うのなら、オリンピックはやめなければならなかった。そうでないのなら感染者数を減らす、ということはあまり言わず、感染者数がある程度増えることは許容する社会にする、という言い方にして、感染することを緩やかに受け止める雰囲気や医療体制の拡充に務めなければならなかったのではないか。
さらに小林氏が「政治のせいもあるが、僕はスポーツ界がどうしてしまったのだろうと思う。オリンピックは巨大化しているので政府の思惑なしには開催できないが、スポーツ界がほとんど声をあげていない。スポーツ庁、JOC、スポーツ協会など、中心になっている組織のリーダーたちが何も発信していない。このことにも僕はすごく落胆している。オリンピックは政治的なものになってしまったということを知らしめてしまった」と嘆くと、乙武氏は「これは日本のスポーツ界が“体育界”のままだからだと思う。“体育会系”と言われる、上の言うことは絶対で、下の者が文句を言うことなんてとんでもないという“村社会”のまま来てしまったから、森喜朗さんには盾突けない、意見を言えるのはJOCの山口香さんだけ、というような状況になってしまった」と指摘していた。(ABEMA/『ABEMA Prime』より)
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