米政府「UFO報告書」に波紋 元F4戦闘機パイロットが目撃した“奇妙な飛行物体”
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 昨年、アメリカ国防総省が未確認飛行物体、いわゆるUFOの映像を公開した。映像は海軍のパイロットによって撮影され、猛スピードで移動する物体や、不自然な動きを見せる様子が捉えられている。

【動画】アメリカ国防総省が公開した実際の“UFO映像”(冒頭~)

 さらに今年6月、またもアメリカ政府がUFOに関する報告書を公表。国の情報機関が調査した内容とあって、今世界中で“UFO論争”が再燃している。

 月刊ムー編集長の三上丈晴氏は「アメリカ政府はUFOを絵空事ごとではなくて、確実に存在すると認めた」と話す。6月にできた日本唯一の専門機関、国際未確認飛行物体研究所の初代所長に就任し、UFO事情に精通する一人だ。

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 なぜこのタイミングで、アメリカはUFOに関する報告書を公表したのだろうか。三上氏は「一つは昨年設置された宇宙軍の存在だ」と指摘。

「アメリカ第6の軍が設置され、フィールドが宇宙になってきた。当然ながら地球外知的生命体の存在、UFOの存在も想定される。人類史上と言ったら大げさかもしれないが、非常に画期的なことだと思う」

 アメリカの情報機関を統括する国家情報長官室が公開した報告書を見てみよう。報告書では、UFO改めUAP・未確認空中現象と表現され、軍などで報告があった目撃情報を元に、分析結果が詳細にまとめられている。

 報告書によると、2004年以降、未確認空中現象の報告数は144件。このうち1件は気球と特定されたが、その他に関しては依然正体不明だ。さらに21件については、物体の推進装置が見当たらないにも関わらず、空中での静止、高速移動や急な方向転換など、異常な動きを示したという。

 アメリカ政府も手を焼く謎の物体。今回、報告書が公表されたもう一つの大きな理由が安全保障上の問題だ。報告書では、パイロットが飛行物体とニアミスした事例が11件あったという。一歩間違えれば、大事故に繋がる可能性もある。

 そんな中、ニュース番組『ABEMA Prime』では、UFOに「間近で遭遇した」と語る人物に話を聞くことができた。

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 軍事評論家で元航空自衛隊空将の織田邦男氏は「F4戦闘機で飛行している時にUFOを見つけた」と明かす。

 1980年頃、織田氏が小松基地(石川県)で任務にあたっていた。ある日「日本海沖にソ連機が出現した」と報告が入り、すぐに2機のF4戦闘機が発進。織田氏はそれに乗っていた。しかし、現場に到着するとソ連機の姿はなく、そのまま基地へ戻ろうとしたそのとき、2機の戦闘機の間にUFOが出現。戦闘機と同じスピードで移動していたという。

「1番機と2番機の距離は約300mから400m。時速に直すと約720kmだ。ちょうど1番機と2番機の間に一緒に飛んでいた。コップのような形でドラム缶よりやや大きいかもしれない。色はグレーだったと思う。F4は2人乗りだから、4人が見ている。目の錯覚というのはない。あんな流線型でもないものが時速720kmで一緒に飛ぶというのは流体力学上考えられない」

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 目と鼻の先を飛ぶコップ型の物体。織田氏はその奇妙な姿を「忘れることができない」と話す。

「UFOはいる。いるけど理解ができないという話だ」

 実際に織田氏は、見たものを司令部に報告。写真も現像して基地から送ったという。

「写真も撮った。2番機の後席だ。まだ新米の頃で、スクランブルにつくのは後席からだ。しかも、2番機の後席。F4は2人ずつ乗って、編隊で行動するから4人いる。そのうちの後席が、スクランブルで上がるときに20mmの望遠レンズがついたカメラを持っていた。昔はフィルムのカメラだ。『お、なんだなんだ、写真撮っとけ』と撮って、それにちゃんとUFOが写っていた。空中で撮った写真は機密情報なので公開できないが、現像して入間の司令部に小松基地から送った。しかし司令部も何もわからなかったのだろう。返事はなかった。最後、UFOは消えた。突然現れて、どうやって現れたのかも分からない。ただ写真を撮って、そこにUFOが写っていた」

 最後に、番組では視聴者から寄せられた5つのUFO映像を三上氏と織田氏に確認してもらった。

■映像1:2020年11月、山梨県山中湖付近

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 1つ目(30分ごろ~)は2020年11月、山梨県山中湖付近で撮影された映像。山の上空、画面左側から何か物体が飛行しているように見える。

三上氏「これだけではわからない。ドローンなどもある。もっと画像を分析するともう少しわかるので、そういう意味で未確認飛行物体かと」

織田氏「こういうのは知ったかぶりをして答えない方がいい。ドローンの可能性もあるのでしっかり分析しないとわからない」

■映像2:2020年11月某所

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 2つ目(32分30秒ごろ~)は2020年11月に撮影された映像。夜空で光が拡大と縮小を繰り返している。

三上氏「わからない。飛行機の場合には必ず警告灯というものがあり、点滅していれば飛行機だとわかるが、これではそこまでわからない。火の玉であれば、光の波長をスペクトル分析すればすぐわかるので、調べる価値はある」

織田氏「こういったものは見たことがない」

■映像3:2021年4月、大阪府北区

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 3つ目(34分20秒ごろ~)は2021年4月に大阪府北区で撮影された映像。夜空で光が点滅しながら流れている。

三上氏「これもわからない。点滅しているようにも見えるため飛行機なのかという可能性もあるが、やはり実態はわからないのでなんとも言えない」

織田氏「雲の層がどれくらい重なっているかということでも変わってくる。雲の層が幾重にもなっているときは、飛行機が飛ぶとこういうふうに見えるときもある」

■映像4:東京都江戸川区

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 4つ目(36分ごろ~)は、東京都江戸川区で撮影された映像。お椀型の物体が空に浮かんでいる。

三上氏「風船とかバルーンといった物もある。画像分析しなければ、見た目だけではわからない。下にひもがあるのかもしれない」

織田氏「共通しているのは、望遠で撮ると遠近感がない。最初の富士山の映像も、望遠で撮っているとドローンでもこう見える。遠近感がわからないのでなんとも言えない」

■映像5:2020年12月、神奈川県秦野市

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 5つ目(37分30秒ごろ~)は2020年12月、神奈川県秦野市で撮影された映像だ。3つの光が動いている。

三上氏「飛行機は赤と緑と白の3つのライトがある。機影が見えないのでわからないが、飛行機かもしれない。ただ、3つの光のあるUFO(の目撃情報)はけっこうあるので、可能性を考えてもいい」

織田氏「これはおそらく飛行機だ。アンチコリジョンライト(飛行機の衝突防止灯のこと)と左右のライトの3つがあって、カメラが手ブレを起こすとこういう映像になる」

(『ABEMA Prime』より)
【映像】アメリカ国防総省が実際に公表した「UFO報告書」(冒頭~)
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