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 31日、東京都が確認した新型コロナの新規感染者は4058人だった。翌日も3058人の新規感染者が確認され、5日連続で3000人を上回る状況に、メディアでは連日専門家らが危機感をあらわにしている。

【映像】現役医師が指摘する「ステイホーム症候群」の症状(9分ごろ~)

 政府は30日、東京と沖縄に発令中の緊急事態宣言を延長すると発表。さらに埼玉、千葉、神奈川、大阪を対象に宣言拡大を決めた。東京都の小池知事も「都県境を越える移動を連携して慎んでほしい。基本的にはステイホームでお願いをしたい」と訴えた。

 去年から繰り返されてきた“ステイホーム”の要請。長尾クリニック院長で医師の長尾和宏氏は「新型コロナばかりに目をとられて、認知機能が悪くなっている」と指摘する。

「みんな『世の中にはコロナウイルスしかない』と洗脳されている。『新型コロナ=死・恐怖』と植えつけられている。例えば今日1日でも、4000人弱の日本人が亡くなっているが、コロナで亡くなる方は本当にわずかだ。東京オリンピックの開会式の日も在宅で4人の看取りがあったが、死因はがんや老衰だった」

新型コロナの9割は“情報災害”?「日本には医療がなんとかしてくれるという過信がある」医療崩壊を防ぐために現場ができることとは
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 著書『コロナ禍の9割は情報災害』(出版:山と渓谷社)の中で「コロナ禍で情報災害が起きている」とつづっている長尾氏。“情報災害”とは一体どういうことなのだろうか。

「新型コロナよりも、むしろコロナに関連した病気が危ない。ステイホームの呼びかけや、緊急事態宣言を出した結果、飲食が制限されたり、(精神的に)おかしくなったり、(虚弱になって)歩けなくなった人がいる。今まででそういった人たちをたくさん診てきた。世の中が洗脳状態であるように思えてしょうがない。テレビをはじめとしたメディアが『新型コロナは怖い』と今でもやっている。それを見続けている高齢者がたくさんいるのは危険だ」

新型コロナの9割は“情報災害”?「日本には医療がなんとかしてくれるという過信がある」医療崩壊を防ぐために現場ができることとは
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 長尾氏の説明に、ネット掲示板『2ちゃんねる』創設者のひろゆき氏は「ワクチンを打つ前なら高齢者が新型コロナを恐れるのは当然だ」と反論。

「今は多くの高齢者がワクチンを打った。だから、その人たちはあまり重篤化しない。今はワクチンを打っていない40代、50代が重篤化している。ワクチンを打つ前に高齢者たちが恐れるのは当然だと思う。実際問題、重篤化した患者さんを診ている病院の人たちは全然(家に)帰れない状態で、日々患者さんのお世話をしていた。あれを『情報災害』にすることは、結果論として間違っているのではないか。高齢者の間でワクチンが普及したから『今はそれほど怖がらなくてもいいですよ』なら分かる。ただ、ワクチンが普及していない段階で『新型コロナの9割が情報災害』とするのは、言いすぎだと思う」

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 ひろゆき氏の反論を聞いた長尾氏は「9割は確かに盛りすぎかもしれない」とした上で「実際に脅かしすぎておかしくなった高齢者をたくさん診ている。仮にワクチンがなくても、やはり情報災害の側面がすごくあると思う」と応酬。

「世の中は新型コロナだけではない。新型コロナしか報道していない現実は異常だ。僕はがん、脳卒中、心筋梗塞のほうがずっと怖い。(新型コロナは)現状、死因から言っても10番目以下。メディアはそれを報じない。情報の偏りは是正するべきだ」

 またパリ在住のひろゆき氏は「フランスの場合は、マスクは外を歩くときは全然しなくていい。自由に飲食店もやっていい」と現地の状況を報告。しかし、8月からは「ワクチンを打った人だけお酒が飲める」に変わるという。

「自由にやる人はやる。それで死ぬ人もいる。フランスの国民性として、それを政府の責任にしない。一方で、日本の場合は、死んだら政府を責める」

 ひろゆき氏のこの意見に長尾氏も「国民性はあるだろう。あるいは、医療がなんとかしてくれるといった過信もあると思う」と語る。

「僕は最初から“ノット・ステイホーム”と言っていた。マスクをして外を1人で歩く分には全然問題ない。とにかく(身体を)動かさなければダメだ。新型コロナになっても1~2日寝たら、とにかく歩く。新型コロナに感染して今これを療養先のホテルでご覧になっている人、自宅でご覧になっている療養中の人は、ぜひ歩いてほしい。部屋の中でいいので、体操や腹筋をやってほしい。それが後遺症の防止にもつながり、肺炎によって肺が縮む度合いを下げられる。呼吸器リハビリも少なくなる」

「むしろ僕はステイホームをしたことで、亡くなった人や後遺症に苦しんでいる人が多いと思う。政府の対策は根本から、最初の出だしから方針が間違っている。とにかく身体を動かさなければダメなのに、それをステイホームで止めた。ステイホームがどれだけつらいか。外国から帰ってきて、ビジネスホテルで2週間閉じ込められたら、僕でも頭がちょっとおかしくなると思う。ステイホーム自体があり得ない対策だ。それをいまだに言っている。信じられないし、理解できない」

 長尾氏が指摘する新型コロナにおける“情報災害”の側面。政府は今後どのような対策を取っていくべきなのだろうか。長尾氏は「診断後、即治療ができるシステムを作るべきだ」と話す。

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「抗原検査はどこでもできる。最初、診察に来た段階で、低酸素血症の症状があればすぐにCT検査をする。肺炎の診断も行い、その場でステロイドの注射・投薬を行うべき。治療薬のイベルメクチン、アクテムラ、抗体カクテル療法など、インフルエンザと同じように町医者レベルで治療を行えるようにするべきだ」 

 医療のひっ迫が懸念される中、開業医はどのような裁量を持って、役割を果たすべきか。注目が集まっている。  (『ABEMA Prime』より)

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