「転生したらスライムだった件(転スラ)」のTVアニメ第2期第2部が、7月より放送されている。第2期第1部、スピンオフ作品の「転スラ日記」に続けて「転スラ」シリーズが9ヶ月連続で放送されている最中、主人公・リムル役の岡咲美保へのインタビューを実施。大人気シリーズとなった「転スラ」の反響やアフレコ時のエピソードなどを伺った。
「転スラ」はWEB小説投稿サイト「小説家になろう」で連載されたWEB小説をベースに、ノベルスやコミカライズなどメディアミックス展開がなされている大人気作。TVアニメ第2期第2部は、リムルと魔物たちが築いた国<ジュラ・テンペスト連邦国>の動向を決める重要な会議が開催されるところから物語が描かれる。
「リムルの人間らしい感情を子安さんのお芝居が引き出してくれた」
――9ヶ月連続で「転スラ」シリーズが放送されていますが、反響は感じていらっしゃいますか?
岡咲:そうですね、WEB上で「転スラ」を調べてみると視聴者の皆さんが「このシーンが良かった」などとたくさん書いてくださっていますし、最近ではディアブロの人気の高まりも感じています。私が皆さんに届けたいなと思っていたことがしっかり届いているのだと確認できて、嬉しいというかほっとするというか。そういう感じで毎週過ごせているので、幸せですね。
――ついにヴェルドラも復活を果たすことになりました。
岡咲:おめでとうヴェルドラ! 本当に元気で楽しそうでしたね!
――そんな幕開けをした第2期第2部ですが、岡咲さんの推しポイントはどこでしょうか?
岡咲:いろいろなキャラクターの見せ場が詰まっていますし、ストーリーも毎秒毎秒目が離せないので、演じていても夢中になってしまうくらいいっぱいあります! ヴェルドラは私が推してあげなくても、自分で自分のことをアピールできるキャラクターだと思いますので(笑)、あえて挙げるとするならば、やっぱりクレイマンとのバトルシーンや対話シーンですね。
クレイマンは子安(武人)さんが演じていらっしゃって、一緒に収録させていただいたのですが、お芝居に感動しつつも、リムルとしてはクレイマンに対して怒りの感情があるので、己のプライドをぶつけ合うみたいな。「なんてことをしてくれたんだ!」という敵意を持ったリムルの人間らしい感情を子安さんのお芝居が引き出してくれて、クレイマンとのシーンはものすごくいいものになったと思っていますので、是非楽しみにしていただけると嬉しいです。
――放送前に公開されたPVも、かなり期待が高まる内容でしたね。
岡咲:あのPVの煽りを裏切らない自信があります。現場に入るまでの演技プランと違うお芝居が出せたと感じることもあったので、自分でもオンエアを見るのがドキドキしますし、楽しみですね! 注目して一緒に見届けてほしいです。
――そんなバトル要素もある第2期の間に、スピンオフ作品でテンペストでの日常が描かれる「転スラ日記」が放送されましたが、リムルを演じるテンション感も変わりますよね。
岡咲:実際に演じてみて、「転スラ」という作品の持つ振り幅が広いことを改めて実感しました。「転スラ日記」は、テンペストの仲間たちと気楽に過ごすスライムライフというイメージが強かったので、バトル要素から一転して可愛いリムルが演じられたところもあって、ちょっとほっとすると言いますか。
――いい意味で気楽な感じ、でしょうか?
岡咲:そうなんです。でも「転スラ日記」のギャグシーンは、誰か相手にツッコむシーンとモノローグで完結するシーンで演じ方も変わってくるので、どう差異をつけるのかが難しかったですね。そういう見せ場がたくさんある作品なので、自分のお家で試しに録音してみたりもして。いろいろなリムルの引き出しを1話の中にどう詰め込むのか、シーンに合わせた個性を出したお芝居をどうやってしていこうか、など考えるきっかけになりました。
ギャグシーン以外にも、シズさんがお盆に帰ってくるちょっと切ないシーンや、リムルが人間時代のことを思い出してポエムみたいにナレーションを読むシーンもあって。音響監督さんにもディレクションしていただきながら何回かやらせていただいて、こだわったシーンですね。
――そういう意味では第1部と第2部の間に「転スラ日記」があったことで、リムルという役に改めて向き合えたのでしょうか。
岡咲:そうですね。演じ分けの違いもありましたが、「転スラ日記」で大好きなテンペストのみんなと過ごす普段のリムルの居場所というものを再認識できたことで、第2期のバトルシーンではそこからどのくらい変わっていくのかが捉えやすくなったんです。そういう意味では演じやすかった部分もありますね。
「私も最後まで一緒に冒険したいと思います」
――アフレコですが、情勢的に人数を絞って収録されていたのですか?
岡咲:はい、考慮していただいての収録でしたが、(2018年放送の)第1期の頃の空気感を思い出しながらできたので、第2期でよかったという思いは正直ありますね。第1期ではいろいろなキャラクターたちとリムルの絡みを、実際に1つのスタジオで皆さんと収録することができたのですが、主役としてその空気感を体験できたのは「転スラ」の現場が初めてだったんです。
今では大賢者――あ、物語だともう智慧之王(ラファエル)ですが――の豊口(めぐみ)さんと別々の収録になったとしても、豊口さんだったらこういうお芝居を返されるというのが自分の中にあるのですが、放送を見るともっと素晴らしくて! そういう喜びも、この収録方法ならではという捉え方ができていますね。
――「転スラ」を本当に楽しまれていることが伝わってきます。
岡咲:本当に放送が一視聴者としても楽しみになったという部分で、前向きに捉えられているかなと。あと第2期の収録では、シュナ役の千本木(彩花)さんとご一緒して収録する機会が多かったんですが、シュナがしゃべっていないシーンで千本木さんがほかのキャラクターの役を再現して、小声で読んでくださったんです。
掛け合いの相手がいることで演じる上でも変わってくるので楽しかったですし、「千本木さん、ありがとうございます!」って思っています!
――素敵なエピソードですね!
岡咲:事務所の先輩ということもあって、第1期の頃から「岡咲ちゃん、頑張っていこうね」ってお姉ちゃんのような眼差しを向けてくださっていたんですよ。リムルはわりとしゃべっているんですけれど、今後は私も空いているところがあれば自分が埋めて、「転スラ」の世界をなるべく再現しながら収録していければいいなと思っています。
――第2期に合わせて第1期を見てみようと思う方も多いと思うのですが、改めて「転スラ」の魅力をアピールするとしたら、どんなところでしょうか?
岡咲:「転スラ」という1つの作品の中で、ギャグもアクションもあって感動もできますし、魅力的なキャラクターもいっぱいいるんです。テンポもいいので見やすい作品だと思いますし、本当に素敵なものを全部持っているんじゃないかという作品で、イベントにもお子さんや幅広い世代の方がいらっしゃってくれて。
――まさにテンペストみたいですね(笑)。
岡咲:本当にそうなんですよ! 「転スラ」がもっともっと広まってほしいので、国を大きくするように一緒に「転スラ」の世界を旅してくださいという気持ちです。いつでも大歓迎なので!
――それでは最後に、物語のクライマックスを楽しみにしているファンの方へ向けてメッセージをお願いいたします。
岡咲:9ヶ月連続放送は皆様の支えがないとやってこられなかったですし、1つ1つのエピソードが終わるたびに「転スラ」の愛を発信してくださっているからその輪が広がっていると思うので、本当にありがとうございます。
9ヶ月間全力で走ってきたラストスパートなので、見守ってくれた方はもちろん、ちょっと見てみようかなという興味を持ってくださった方にも満足していただけるように、気合いを十分入れて収録に臨みました。私も最後まで一緒に冒険したいと思いますので、よろしくお願いします。ラストスパート、がんばります!
――ありがとうございました!
TVアニメ「転生したらスライムだった件 第2期」概要
【CAST】
リムル:岡咲美保
智慧之王:豊口めぐみ
ヴェルドラ:前野智昭
ベニマル:古川 慎
シュナ:千本木彩花
シオン:M・A・O
ソウエイ:江口拓也
ハクロウ:大塚芳忠
ランガ:小林親弘
ゴブタ:泊 明日菜
リグルド:山本兼平
ガビル:福島 潤
ゲルド:山口太郎
ディアブロ:櫻井孝宏
ミリム:日高里菜
ラミリス:春野 杏
クレイマン:子安武人
ギィ:石田 彰
【STAFF】
原作:川上泰樹、伏瀬、みっつばー『転生したらスライムだった件』(講談社「月刊少年シリウス」連載)
監督:中山敦史
シリーズ構成:筆安一幸
キャラクターデザイン:江畑諒真
モンスターデザイン:岸田隆宏
美術監督:佐藤 歩
美術設定:藤瀬智康、佐藤正浩
色彩設計:斉藤麻記
撮影監督:佐藤 洋
グラフィックデザイナー:生原雄次
編集:神宮司由美
音響監督:明田川 仁
音楽:Elements Garden
アニメーション制作:エイトビット
【公式ポータルサイト】ten-sura.com
【Twitter】https://twitter.com/ten_sura_anime
(C)川上泰樹・伏瀬・講談社/転スラ製作委員会
取材・テキスト/miraitone.inc
アニメ「転スラ」3期放送回一覧(動画リンクつき)
話数 | サブタイトル(タップで動画へ) | 見どころ |
---|---|---|
48.5 | 閑話:ディアブロ日記 | リムルの特技:名づけ |
49 | 悪魔と策謀 | ヴェルドラのプリン没収 |
50 | 聖人の思惑 | ルミナスとヒナタの出会いが神々しい |
51 | 平和な日々 | 兄の恋愛フラグをチクるシュナ |
52 | それぞれの役割 | ゴブタは居残り |
53 | 両翼会議 | ヒナタの微笑みにドキッ |
54 | 迫り来る者達 | 初登場のゴブアが”美鬼” |
55 | 聖魔激突 | ヒナタ、猫舌だった |
56 | ボタンのかけ違い | リムルvsヒナタの一騎打ち |
57 | 七曜暗躍 | ディアブロが無双すぎる |
58 | 神と魔王 | ルミナスとヴェルドラの笑える絡み |
59 | 和解と協定 | キラキラお目々のヒナタが可愛い |
60 | 開催準備 | ももクロの新OPお披露目 |
61 | 各国と招待状 | ラミリスがチョロかわいい |
62 | 迷宮と暴風竜 | ヴェルドラ&ラミリスが可愛い |
63 | 謁見式 | 魔王ミリムがかわいすぎる |
64 | ベニマルの受難 | ベニマルをめぐり恋のバトル勃発 |
65 | 閃光の勇者 | ヴェルドラが屋台のおっさん化 |
65.5 | 閑話:ルミナスメモリーズ | 魔王ルミナスの視点から語られる |
66 | 千客万来 | ”ビジュ良すぎ”なリムルに注目 |
67 | 前夜祭 | ヒナタにギャップ萌え |
68 | 開国祭 | 色気ありすぎなシオン&シュナ |
69 | 武道大会 | 対戦相手を棄権させる勇者マサユキの“話術” |
70 | 勇者との決着 | ゴブタの変身した姿に衝撃 |
71 | 迷宮解放 | リムルが珍しく“ガチギレ” |
72 | 祭の後 | リムル“東の商人”を黙らせる |
・今すぐみられる「転生したらスライムだった件」エピソード・見逃し配信一覧