アニメ「転生したらスライムだった件」(転スラ)は、小説投稿サイト「小説家になろう」にて伏瀬氏が連載していた「転生したらスライムだった件」をもとにした同名コミックスを原作とした作品です。現在までに第1期・第2期と、番外編の「転スラ日記」がTV放送されました。2022年11月から映画「劇場版 転生したらスライムだった件 紅蓮の絆編」が公開され、さらに2024年4月からアニメ第3期が放送中です。
アニメ「転スラ」には、異世界で暮らすさまざまな種族が登場し、そのなかでも強大な力を誇るのが魔王たちです。第2期の終盤に、主人公のリムルもその名を連ねるようになり、今後もますますリムルと魔王たちの関わりが増えることが予想されます。
この記事では、アニメ「転スラ」に登場する魔王たちひとりひとりの種族や特徴、声優などについて解説します。
目次
- アニメ「転スラ」とは
- アニメ「転スラ」魔王とは?
- 「転スラ」八星魔王一覧
- アニメ「転生したらスライムだった件」十大魔王とは
- 魔王たちの強さでランキングをつけるなら?
- まとめ
アニメ「転スラ」とは
アニメ「転生したらスライムだった件」は、2018年10月に第1期の放送が始まり、現在第3期を放送中の異世界ファンタジー作品です。
日本でサラリーマン生活を送っていた主人公の三上悟(みかみ さとる)は、通り魔に刺されて死亡し、気づいたときには異世界へ転生していました。スライムになったことを驚きつつも、転生するときに得た強力なスキルを使い、“リムル”の名で異世界生活を満喫し始めます。
リムルは魔物としては最弱の種族とされるスライムでありながら、リムルだけに備わった特別なスキルを使って圧倒的な力を獲得。ゴブリンや豚頭族(オーク)、大鬼族(オーガ)などさまざまな種族を仲間にして、人間も含めたあらゆる種族が仲良く暮らすことを目標に「ジュラ・テンペスト(通称・魔国連邦/テンペスト)」を建国します。順調に繁栄していくテンペストに対して他国や魔王たちが妨害を仕掛けてきますが、リムルはそれに立ち向かい、アニメの第2期終了時には自らも魔王にまで上り詰めました。
アニメ「転スラ」魔王とは?
アニメ「転スラ」には、物語開始時点では10人の魔王が存在します。魔王はさまざまな種族の上位魔人のうち特に強大な力を持つ者で、そのほかの魔王の承認を得て名乗ることが許されます。魔王たちは三人以上の魔王の承認により「魔王達の宴(ワルプルギス)」と呼ばれる会合を開いています。第2期45話から開催された魔王達の宴では、新たにリムルが魔王として認められました。
「転スラ」八星魔王一覧
魔王達の宴でリムルがその力を示して魔王と認められ、クレイマン、カリオン、フレイの3人がその座を退いたことにより、魔王は8人となりました。名付けを指名されたリムルの案により、名称も「八星魔王(オクタグラム)」と変更されています。
リムル・テンペスト
種族:スライム→魔粘性精神体(デモンスライム)
本作の主人公です。元・日本人ですがスライムに転生し、強力なスキルを活かして魔王にまで上り詰めました。現在は「智慧之王(ラファエル)」「暴食之王(ベルゼビュート)」「誓約之王(ウリエル)」「暴風之王(ヴェルドラ)」など究極能力(アルティメットスキル)を4つも獲得していて、その強さはチート級です。
多種族が仲良く暮らすことを目標にテンペストを建国したリムルは、基本的には平和主義者ですが、仲間を傷つけられると強い怒りを表し、力を振るいます。容姿は、青みがかった銀髪を持つシズ譲りの美少女風の人型と、水色のスライムの形状を使い分けています。
リムルの声を担当する声優は「音楽少女」西尾未来役、ゲーム「アイドルマスター シャイニーカラーズ」市川雛菜役を演じる岡咲美保(おかさき みほ)さんです。
ギィ・クリムゾン
種族:悪魔族/上位魔将(アークデーモン)→悪魔公(デーモンロード)
「暗黒皇帝(ロード・オブ・ダークネス)」の二つ名を持つ最古の魔王のひとりで、赤い髪が印象的な美丈夫。魔王のなかでも別格の強さを誇ります。魔王達の宴でも中心となって話を進めるなど、魔王たちの中でも一目置かれる存在です。付き合いの古いミリムやラミリスを大切にしていて、レオンとは友人として親しくしています。
スライムは一般的に最弱の魔物とされているため、リムルが魔王となるときにほかの者からは反発する声もありましたが、ギィはあくまで公平でした。魔王達の宴でクレイマンを倒したら魔王と認めると言って、戦いのための結界を用意したのもギィです。
ギィの声を担当する声優は、「機動戦士ガンダムSEED」アスラン・ザラ役、「鬼滅の刃」猗窩座役などを演じる石田彰(いしだ あきら)さんです。
ミリム・ナーヴァ
種族:竜魔人(ドラゴノイド)
「破壊の暴君(デストロイ)」の二つ名を持ち、ギィと並んで絶大な強さを誇る最古の魔王のひとりです。外見は桜金色のツインテールが可愛らしい美少女ですが、その見た目に反して非常に長く生きていて、退屈を嫌います。一緒にいると面白いものが見られる、といってリムルを気に入り「マブダチ」を公言するようになりました。
性格は天真爛漫でおいしいものが大好き。とくにテンペストの食事やおやつには目がなく、リムルやシュナたちは、ミリムがわがままを言い始めると食べ物で釣るのが日常になりつつあります。
ミリムの声を担当する声優は、「とある魔術の禁書目録」打ち止め〈ラストオーダー〉役、ソードアート・オンライン」シリカ/綾野珪子役を演じる日高里菜(ひだか りな)さんです。
ラミリス
種族:妖精族(ピクシー)
もとは妖精女王でしたが、過去に暴走したミリムとギィの戦いを仲裁したときに浴びた邪気によって妖精女王の力を失い、転生を繰り返す妖精になりました。その件以来、最強とされるギィからも一目置かれる存在です。スキル「迷宮創造(チイサナセカイ)」で、広大な亜空間を作り出す力を持っています。
妖精らしい羽の生えた小さい体で飛び回るかわいらしい魔王です。性格は明るく、魔王たちのムードメーカー的な存在となっています。リムルと初めて出会ったのは、シズの教え子たちを救うのに入った「精霊の棲家」。それ以来仲が良く、漫画が好きでテンペストに入り浸っています。
ラミリスの声を担当する声優は、「潔癖男子!青山くん」後藤もか役、「ブレンド・S」星川麻冬役などを演じた春野杏(はるの あんず)さんです。
ルミナス・バレンタイン
種族:吸血鬼(ヴァンパイア)
吸血鬼の真祖の姫君として生まれた、吸血鬼族の魔王。同時にルミナス教(西方聖教会)の神として、人間の信仰も集める存在でもあります。
魔王としては長いあいだその姿を見せておらず、1500年にわたって部下のロイ・ヴァレンタインが影武者を務めていました。リムルが初めて顔を合わせた魔王達の宴でも、ロイの従者を装ってメイドの格好で参加。しかし、第48話でヴェルドラとミリムに悪気なくバラされてしまい、怒りを見せつつも正体を明らかにしています。
長い銀髪に、赤と青のオッドアイをもつ美少女的な風貌で、メイドの変装を解いた後もゴシックロリータ調のドレスを身にまとっています。ビジュアルのかわいさでも人気のキャラクターです。
ルミナスの声を担当する声優は、「ウマ娘 プリティーダービー」のマルゼンスキー役、「機動戦士ガンダム 水星の魔女」ミオリネ・レンブラン役などを演じるLynn(りん)さんです。
レオン・クロムウェル
種族:人間(ヒューマン)→人魔族(デモンノイド)
もともと人間だったという異色の経歴を持つ魔王で、現在はギィにもその強さを認められている実力者。シズを召喚し、イフリートを憑依させた張本人でもあります。レオンに一矢報いたいという願いを、シズから託されたリムルにとっても気になる存在です。
レオンは、リムルと魔王達の宴で顔を合わせたときにシズの話をしていて、城へ来るようにリムルを誘っています。魔王らしい重厚なマントに、長い金髪の美形。常にクールで笑顔を見せないミステリアスな魔王です。
レオンの声を担当する声優は、「コードギアス 反逆のルルーシュ」ルルーシュ役、「青の祓魔師」奥村雪男役などを演じる福山潤(ふくやま じゅん)さんです。
ディーノ
種族:堕天族(フォールン)
第45話の魔王達の宴で初めて登場した、堕天族の魔王です。「眠る支配者(スリーピング・ルーラー)」の異名を持ちます。若く見えますが、年齢は明らかになっていません。つねに眠たげな眼とけだるげな雰囲気を持ち、実際、魔王達の宴(ワルプルギス)でもほとんど居眠りをしていました。
ディーノの声を担当する声優は、「Re:ゼロから始める異世界生活」ナツキ・スバル役、「Dr.STONE」石神千空役などを演じる小林裕介(こばやし ゆうすけ)さんです。
ダグリュール
種族:巨人族(ジャイアント)
第45話の魔王達の宴で初めて登場した巨人族の魔王です。異名は「大地の怒り(アースクエイク)」。体が大きく、膨大なエネルギーを持つとリムルが言っていることから、その強さが推し量れます。
魔王達の宴の席では、リムルを貶めるために嘘の熱弁を振るうクレイマンへ冷静に問い返したり、実力不足なので魔王の座を降りるといったフレイをフォローしたりと、優れた人格が垣間見えました。
ダグリュールの声を担当する声優は、「名探偵コナン」毛利小五郎(2代目)役、海外ドラマ「24 -TWENTY FOUR-」ジャック・バウアー役などを演じる小山力也(こやま りきや)さんです。
アニメ「転生したらスライムだった件」十大魔王とは
第45話からの魔王達の宴でリムルがクレイマンを倒し、フレイとカリオンが魔王を降りたことで魔王が8人となり八星魔王と名称が変わりましたが、それ以前の魔王は10人で十大魔王と呼ばれていました。ここからは、八星魔王に入らなかった、元魔王の3人について解説します。
カリオン
種族:獣人族(ライカンスロープ)
獣人族の元魔王で、獣王国ユーラザニアを治める獅子王(ビーストマスター)です。ユーラザニアの重臣・フォビオが暴風大妖渦(カリュブディス)の依代となったとき、リムルがフォビオの命を助けたことに恩義を感じてジュラ・テンペスト連邦国と不可侵協定を結び、その後も良好な関係を築きました。
武闘派ですがさっぱりした気持ちのいい性格で部下から慕われていて、リムルたちともすぐに仲良くなります。第36話で、クレイマンに操られたフリをしたミリムの攻撃に圧倒されたことで力不足を感じて魔王の座を辞し、ミリムの配下につくことを宣言しました。
カリオンの声を担当する声優は、「機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ」昭弘・アルトランド役、「プラスティック・メモリーズ」水柿ツカサ役などを演じる内匠靖明(たくみ やすあき)さんです。
フレイ
種族:有翼族(ハーピィ)
「天空女王(スカイクイーン)」の異名を取る元魔王です。頭脳明晰でクレイマンの企てを予測し、第42話ではミリムと協力して、「ミリムがクレイマンに操られている」と思わせる仕掛けを施しました。ミリムとは仲が良く、ミリムも姉のように慕っています。空中戦を得意としますが、それでも戦闘力で劣るため、実力不足を理由に魔王の座を降りてミリムのサポートをすることを宣言しました。
薄紫の髪の美しき有翼族の女王で、スタイルも抜群。魔王達の宴に現れたときのセクシーな容姿に、リムルもデレデレになっていました。
声優は、「Fate/Zero」アイリスフィール・フォン・アインツベルン役、「FAIRY TAIL」エルザ・スカーレット役などを演じる大原さやか(おおはら さやか)さんです。
クレイマン
種族:妖死族(デスマン)
400年前に生まれた新世代の魔王でありながら、すべての魔王の支配を目論んで謀略を巡らせていた元魔王です。「人形傀儡師(マリオネットマスター)」の異名を持ち、他人を操る力を持ちます。
中庸道化連の会長だった元魔王の「呪術王(カースロード)」カザリームの復活を望み、中庸道化連に協力しました。その黒幕の指示でジュラの大森林で騒動を起こし、ファルムス王国をテンペストにけしかけます。
リムル達の活躍で計画は未然に終わりますが、一度は仲間たちを殺害されたことでリムルの怒りを買い、配下たちはテンペストの部隊に叩かれました。クレイマン本人は魔王達の宴でリムルを排除しようとしましたが、返り討ちにあっています。最終的にはリムルによってその魂も消滅させられましたが、最後まで黒幕の名を明かすことはありませんでした。
クレイマンの声を担当する声優は、「ジョジョの奇妙な冒険」ディオ・ブランドー役、「進撃の巨人」ジーク・イェーガー役などを演じる子安武人(こやす たけひと)さんです。
魔王たちの強さでランキングをつけるなら?
「転スラ」のアニメ内では、明確な魔王の強さのランキングは描かれていません。そのため、これまでアニメで明らかにされた情報から推測することになります。
・リムルが魔王になる前の十大魔王の中では、ギィとミリムが別格の強さ
・第42話でレオンはギィに「100万回に1回くらいは俺を殺せるだろう」と言われていて、かなりの実力差があるものの、ギィはレオンの強さは認めている
・ダグリュールは体も大きく、出鱈目なほどのエネルギー量だとリムルも言っていることからも、かなりの強さだと考えられるが、相対的な強さは不明
・ルミナス、ディーノはアニメでは戦闘力への言及がなく、強さは不明
・カリオン、フレイは実力不足を理由に魔王を退いた
・クレイマンは、シオンに魔王達の宴で圧倒されていた
・ラミリスは、ミリムとギィの争いを仲裁したときに力を失っている
以上の点から、リムルを除いたランキングは、ギィ、ミリム>レオン、ダグリュール、ルミナス、ディーノ>カリオン、フレイ>クレイマン>ラミリスとなることが予想されます。
リムルは魔王となったことで魔力は増大し、究極能力を4つも持つなど計り知れない強さを持ちます。しかし、操られているミリムを止めようとしたのを除いてクレイマン以外とは戦っていないので、魔王たちのなかでどの位置になるのかはわかりません。クレイマンは消滅させたので、クレイマンよりは上なのは確実です。
ラミリスは、妖精女王だった頃の力は失ったということで、クレイマンよりも下に位置づけしましたが、現在も精霊魔法は使えるため、総合的な強さは測りにくいところです。仮に本人の強さはそれほどではないとしても、ギィたちを味方につけている時点で、ある意味とても強力なのかもしれません。
まとめ
アニメ「転スラ」は、リムルがそのアイデアでテンペストを発展させる国造り的な要素と並んで、他国やほかの魔王たちとの攻防からも目が離せない作品です。リムルが警戒する対象として、魔王たちは欠かせない存在であり、魔王たちひとりひとりも個性豊かで魅力的に描かれています。
リムルも魔王となり、今後も彼らとの関わりは増えていくことが予想されるので、その強さは気になるところです。配信などで「転スラ」を第1期からおさらいして、魔王たちの強さやリムルとの今後の関係などを考察してみてはいかがでしょうか。
(C)川上泰樹・伏瀬・講談社/転スラ製作委員会
アニメ「転スラ」3期放送回一覧(動画リンクつき)
話数 | サブタイトル(タップで動画へ) | 見どころ |
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48.5 | 閑話:ディアブロ日記 | リムルの特技:名づけ |
49 | 悪魔と策謀 | ヴェルドラのプリン没収 |
50 | 聖人の思惑 | ルミナスとヒナタの出会いが神々しい |
51 | 平和な日々 | 兄の恋愛フラグをチクるシュナ |
52 | それぞれの役割 | ゴブタは居残り |
53 | 両翼会議 | ヒナタの微笑みにドキッ |
54 | 迫り来る者達 | 初登場のゴブアが”美鬼” |
55 | 聖魔激突 | ヒナタ、猫舌だった |
56 | ボタンのかけ違い | リムルvsヒナタの一騎打ち |
57 | 七曜暗躍 | ディアブロが無双すぎる |
58 | 神と魔王 | ルミナスとヴェルドラの笑える絡み |
59 | 和解と協定 | キラキラお目々のヒナタが可愛い |
60 | 開催準備 | ももクロの新OPお披露目 |
61 | 各国と招待状 | ラミリスがチョロかわいい |
62 | 迷宮と暴風竜 | ヴェルドラ&ラミリスが可愛い |
63 | 謁見式 | 魔王ミリムがかわいすぎる |
64 | ベニマルの受難 | ベニマルをめぐり恋のバトル勃発 |
65 | 閃光の勇者 | ヴェルドラが屋台のおっさん化 |
65.5 | 閑話:ルミナスメモリーズ | 魔王ルミナスの視点から語られる |
66 | 千客万来 | ”ビジュ良すぎ”なリムルに注目 |
67 | 前夜祭 | ヒナタにギャップ萌え |
68 | 開国祭 | 色気ありすぎなシオン&シュナ |
69 | 武道大会 | 対戦相手を棄権させる勇者マサユキの“話術” |
70 | 勇者との決着 | ゴブタの変身した姿に衝撃 |
71 | 迷宮解放 | リムルが珍しく“ガチギレ” |
72 | 祭の後 | リムル“東の商人”を黙らせる |
・今すぐみられる「転生したらスライムだった件」エピソード・見逃し配信一覧