総裁選スケジュール決定を前に政権支持率は発足以来最低の25.8%に…それでも“菅おろし”には至らず?若手・中堅・重鎮から意見が飛び交う党内の最新事情
番組をみる »

 21日、22日に行われたANNの世論調査で菅内閣の支持率が25.8%となり、政権発足以来、最低となった。先月の前回調査から3.8ポイント下がった。一方で、「支持しない」が政権発足以来、最も高い48.7%となった。

・【映像】横浜市長選挙から一夜明け、菅総理は…

総裁選スケジュール決定を前に政権支持率は発足以来最低の25.8%に…それでも“菅おろし”には至らず?若手・中堅・重鎮から意見が飛び交う党内の最新事情

 テレビ朝日政治部の相沢祐樹記者は今回の結果について「率直に言って、かなり落としたなという印象だ。ただ、永田町には自民党の青木幹雄・元官房長官が経験に基づき提唱した“内閣支持率と政党支持率の合計が50%を下回ると政権は倒れる”という、“青木の法則“が存在する。今回の世論調査でいえば内閣支持率は25.8%、自民党の支持率は46.6%なので壊滅的な状況ではないという見方もある。ただ下げ止まっている状況ではなく、どこまで下がるか、政権は危機感を抱いていると思う。立憲民主党が受け皿になれていない現状も浮き彫りになっているのではないか」と話す。

総裁選スケジュール決定を前に政権支持率は発足以来最低の25.8%に…それでも“菅おろし”には至らず?若手・中堅・重鎮から意見が飛び交う党内の最新事情

 支持率下落の要因について相澤記者は、菅政権の新型コロナウイルス対策にあるとの見方を示す。

 「デルタ株の流行による感染急拡大が進み重症者数も日に日に増えている状況が内閣への批判となり、そのまま支持率にも反映されたとみられている。また、政府はコロナ患者の入院について重症患者などに重点化する一方で、それ以外の人は自宅療養を基本とする方針を決めているが、これに“自宅療養で患者を見殺しにするのか”という批判が出ると、菅総理は“東京など爆発的な感染拡大が生じている地域が対象であり、全国一律ではない”と説明した。こうした時に、国民に寄り添ったメッセージを発信することが出来なかったという声は自民党の議員からも聞こえてきていて、それが支持率低下に拍車をかけているとみられる。“総理の個性だから仕方ない”という意見もあるかもしれないが、国民からすれば、なかなかメッセージが伝わってこないなという意見が多いと思う」。

総裁選スケジュール決定を前に政権支持率は発足以来最低の25.8%に…それでも“菅おろし”には至らず?若手・中堅・重鎮から意見が飛び交う党内の最新事情

 なお、コロナ対策を巡っては、感染拡大を抑えるためのロックダウンなど、個人の行動を制限する措置が取れるよう法律を見直すべきか尋ねたところ、「必要がある」と答えた人が67%に上っており、病院に新型コロナ患者の受け入れを強く求めるため法律を見直すかについても7割を超える人が「必要がある」と答えている。

 「ロックダウンなどを可能にする法整備の見直しについて67%の人が“必要がある”と答えている点は、個人的に驚いた。個人の権利を厳しく制限することになることを国民の側が望むということは、自分の権利を投げ出してでも、長引くコロナ禍を一日でも早く終わらせたいという願望の現れなのかもしれない」。

総裁選スケジュール決定を前に政権支持率は発足以来最低の25.8%に…それでも“菅おろし”には至らず?若手・中堅・重鎮から意見が飛び交う党内の最新事情

 一方、きのう投開票が行われた横浜市長選では、菅総理が支援した小此木八郎・前国家公安委員長が立憲民主党の推薦する山中竹春氏に敗れており、政権のさらなる求心力の低下を懸念する声もある。

 「実のところ、自民党内では小此木さんの負けは“織り込み済み”だった。しかし午後8時に当確が出る“ゼロ打ち”、つまり開票作業前に山中さんの当選が決まったことについては驚きの声が上がっていた。しかも大差で敗れており、党幹部は“地方選挙とはいえ菅総理の地元。しかも閣僚を辞めて出た候補が負けたというのは厳しい”と話していた。別の幹部は“地方選は国政とは関係ない”として、政権運営への影響を最小限に食い止めたい考えを示しているが、若手議員からは“菅総理は辞意を表明して、総裁選で新しい自民党の顔を選んで衆議院選に臨むべき”との声も上がっていて、こうした声が今後どんどん大きくなっていくことも予想される。

 さらに党内では“菅総理が顔では選挙に勝てない”という不満も出てきていて、依然として状況は見通せない状況だが、現時点では“菅おろし”には発展しないとみられている。理由としては、二階幹事長はもちろん、党内最大派閥の細田派を実質的に率いている安倍前総理と、第二派閥を率いる麻生副総理が菅総理支持の立場を崩していないからだ。安倍前総理は周辺に“急に後を継いだ菅総理が苦労している。最後まで応援するのは当たり前だ”と語っているし、若手の“菅さんを早く代えるべきだ”という声に対して、横浜市長選の結果が見え始めていた先週の時点で、党内からは“そんなのは風頼みだ、選挙が弱い人が言っているだけだ”と冷ややかな意見も出始めた。“選挙はあくまで自己責任で、自分の努力で戦うべきだ”ということだ。

総裁選スケジュール決定を前に政権支持率は発足以来最低の25.8%に…それでも“菅おろし”には至らず?若手・中堅・重鎮から意見が飛び交う党内の最新事情

 また、自民党の中堅議員は“こういう時こそ、菅さんでどう勝つかを考えないといけない。自民党みんなが一生懸命に菅さんのためにやっているのを国民に見せた方がいい”と話していて、別の中堅議員も“いま党内でゴタゴタやっているのが国民からどう映るか考えた方がいい”と話していて、菅総理を引きずり下ろして新しい顔で衆院選を迎えようとする動きをけん制している。この状況では選挙戦が厳しいものになることは目に見えているので、だったら菅総理の下で腹を括って戦うしかない、という覚悟も感じられる。

 党内には他にも様々な意見が飛び交っていて、ある重鎮議員は「総裁選はやらずに、改造人事もやらないで、今の体制のまま解散して、それで議席を減らしたら新体制にするという方が良い」としているし、「コロナで人の生死が関わっているときに解散だ、総裁選だ、という党利党略は国民のためにはならない。総裁選も解散もしない方がいい”と、任期満了で選挙を行うべきだという意見も聞こえてくるので、もう少し見ていかないと永田町、自民党の中の動きは掴めてこないという気がしている」。

総裁選スケジュール決定を前に政権支持率は発足以来最低の25.8%に…それでも“菅おろし”には至らず?若手・中堅・重鎮から意見が飛び交う党内の最新事情

 とはいえ、総裁選に向け着々と動きは進んでいるようだ。

 「今週の26日には総裁選の日程が決まる予定で、9月17日告示・29日投開票を軸に検討が進められている。政策論争をすることで自民党には幅広い選択肢があるということを国民に知ってもらった上で衆院選に望むべきという声もある。現在、下村政調会長や高市前総務大臣が出馬に意欲を示しており、岸田前政調会長は総裁選の日程が固まった段階で考えを明らかにする方針だ。態度を鮮明にしていない岸田前政調会長だが、党内から期待する声が高まれば出馬に踏み切る可能性があり、そうなれば総裁選は新たな局面を迎えることになる。

 また、各種の世論調査で“次の総理総裁に”と名前の挙がることの多い石破元幹事長はきょう、記者団の取材に応じている。総裁選の出馬については明言を避け、“臨時国会を開くべきだ”と主張、菅政権でコロナ対策など出来ることをやってから解散すべきだ、との立場を示した。コロナ禍で総裁選をやれば政治は止まってしまうおそれがあり、国民の理解を得られないと話していた。菅政権のままで解散総選挙をし、民意がNOを突きつけ、さらに石破さんへの総理・総裁待望論が国民から出てくれば、その時点で総理・総裁への意欲を強く示すのではないか、という見方もできると思う。

総裁選スケジュール決定を前に政権支持率は発足以来最低の25.8%に…それでも“菅おろし”には至らず?若手・中堅・重鎮から意見が飛び交う党内の最新事情

 当の菅総理はけさ記者団に対して、総裁選への出馬意欲を改めて表明している。他に名乗りを上げる人がいなければ無投票再選となるが、横浜市長選での小此木氏の敗北を受けて候補者が乱立するようなことになれば、衆院選の前に総裁選を行うことになりそうだ」。(ABEMA NEWS)

横浜市長選挙から一夜明け、菅総理は…
横浜市長選挙から一夜明け、菅総理は…
緊急事態宣言の「12日間延長」 総裁選告示までの“空白の4日間“に透ける菅総理の思惑
緊急事態宣言の「12日間延長」 総裁選告示までの“空白の4日間“に透ける菅総理の思惑