9月23日に開催されるRISEのビッグマッチ、ぴあアリーナMM(横浜)大会に、看板選手の1人である原口健飛が出場する。昨年の63kgトーナメントで優勝している原口の持ち味は、空手、ボクシングの経験も活かした独創的な動き。今年は2月の横浜アリーナ大会で白鳥大珠からダウンを奪い快勝している。

 もはやRISEのビッグマッチには欠かせない存在となった原口。以前から強豪ペットパノムルンとの対戦が予定されているが、コロナ禍で外国人選手が来日できない状況がある。今回もマッチメイクは難航したようだ。

 その中で決まった相手が日本在住のムエタイ戦士タップロン・ハーデスワークアウト。日本在住の選手で、これまで鈴木博昭、“ブラックパンサー”ベイノアなどトップ選手に勝ってきた実績もある。攻撃力が高く、なおかつムエタイならではのしぶとさもあり厄介な敵と言えそうだ。

 今回の試合、原口はタップロンを「仮想ペットパノムルン」として闘うという。ムエタイとの対戦は初めてだが、タップロンに関してはそこまでムエタイらしさを感じないとも。とはいえ「余裕こいてもダメ。先手を取って翻弄していく」。

 求められるのは結果だけでなく内容。RISEの伊藤隆代表は「完勝してほしい」と原口に期待を寄せた。その言葉に「伊藤さんの圧が凄い」と苦笑する原口。しかし自分がそういう立場なのだということを理解している。

「(同じ大会で)那須川天心vs鈴木真彦という大きな試合もある。僕は“次期・那須川天心”としてやっているから負けられない」

「(倒しに)いかないとRISEの顔になれない。フルボッコにします」

 対戦相手が誰であろうと、RISEを代表する選手としての責任感は変わらない。さらに今大会では、実験的な取り組みであるオープンフィンガーグローブマッチの第2弾も決まった。山口裕人vs稲石竜弥、北井智大vsYA-MANの2試合だ。山口、YA-MANは前回のオープンフィンガーグローブ戦にも登場している。

 伊藤代表が「どつきあいしかない」と語るのは北井vsYA-MAN。今回からオープンフィンガーグローブ戦も判定ありのルールとなったが、YA-MANは「判定いかないでしょう。2ラウンドまでに勝つ」と宣言。北井も「判定はいらない」とKOを狙う。さらにYA-MANは「選手生命終わるかもしれないけど大丈夫かな」とも。激しい試合になるのは確実だ。

 山口は2度目のオープンフィンガーグローブ戦に「ずっと練習して慣れてきた。いま強いですよ」。稲石に対しては「打ち合いましょう」と呼びかけた。これに稲石も「やりましょう!」。実は稲石は自らオープンフィンガーグローブでの試合を望み、名乗りをあげた。“変態的”とも称される独自のファイトスタイルがオープンフィンガーグローブでも発揮されるか。個性派が揃った闘いにも注目したい。