熊本地震から2ヶ月。13日放送のAbemaTV『AbemaPrime』では、月曜日のレギュラーコメンテーターでジャーナリストの堀潤氏が、あまり報道される事のない、被災地の“深刻な現状”の取材結果を報告した。

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■熊本地震から2ヶ月

堀氏は、熊本市南区近見地区を取材。同地区は深刻な液状化で街を離れる人が続出しており、市街地なのに過疎化してしまうという危惧も出てきている。

福岡大学の調査では、周辺の5キロ、幅100メートルの帯状の液状化が確認されているとのこと。現地では垂直に2メートルほども陥没した電柱や、傾いたり陥没した家がそのままになっている。

30年以上文房具店を経営してきた村本さんは、「壊すにも費用が大変」と辛い心情を吐露。店舗再開の目処は立っておらず、「やむを得ないので、続けられないんじゃないかなと思っています。厳しいです」と苦しい胸中を明かした。

どうすれば元の生活を取り戻せるのか――。

堀:報道では、熊本城周辺や益城町など、大きな被害を受けた地域が注目されがちですが、他の地域も深刻な被害を受けて、普通の生活を送ることがまだ困難な状況なんです。

(私の場合)SNSで現地のみなさんから情報をもらっている。どこも報道していないから見にきてという流れでした。

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番組では、熊本市南区近見地区の日吉校区自治会連合会・荒木優会長がSkype中継にて取材に応えてくれた。

荒木:マスコミは地震で大きな被害があったところを取り上げてこられたが、私たちのところはなかなか取り上げてもらえず、どうしようかと思っていました。堀さんのおかげで注目してもらえるようになりました。

月曜MC・村本大輔(ウーマンラッシュアワー):液状化によって住めなくなった家も、たくさんあるんですか?

荒木:街を離れていくのは、不安な人が多いんです。元に戻るのか、そしてそのお金はどれくらいかかるのか…。

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建物の場合、全壊か半壊かなどで義援金の分配が変わってくるが、地盤については、国の法律では、支払ってもらえる仕組みになっていない。自治体の応援がないととても(元通りに)できない。待てない人が、安心できるところで生活しようということで出て行くんです。

堀:復興が進み始めているところと、そうではないところの温度差が、地域の人々の心の負担につながるのではないかと心配しています。

荒木:仰るとおりです。心配です。いちばんはお金の問題。上モノ、家については国からのお金がでるが、地面のほうが全然出ないので、傾いた家は戻せるとしても、地面は?と。いかんせん情報が少ないものですから、どうしたらいいかわからないというのが本音です。

噴火や台風については意識があるんですが、まさか液状化するとは全然思っていませんでした。

村本:専門家による調査などは?

荒木:調査については、南区はいまからなんです。15日にとりまとめた後、「現状」の報告を市役所にもっていって、対策をお願いしようと思っています。

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そして、現地での取材、荒木さんら住民の方たちの思いに触れた堀氏は、「住民の皆さんがどうにかしようと思ってくださっているから僕らも行けるわけで、住民の皆さんの努力に敬意を払いつつ、メディアにはそこを見てほしいですね」と、大きく伝えられていない被災地で、頑張っている人たちがいることを訴える。

営業できない店が、どんどん出て行っているという実状。「地域の憩いの店、馴染みの店もなくなる。なんとかしたいです」と堀氏は思いを口にした。

なお『AbeamPrime』では、熊本地震について16日(木)の放送でも詳しくお伝えする。


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