ブラック企業にブラックバイト、ブラック保育園など様々な「ブラック」な場所があるが、昨今「ブラック部活」も問題となっているという。これは、部活を担当する教師が忙しい業務のために悲鳴をあげている状況のことで、100日連続勤務、休みは年7日などといった勤務環境になっているのだという。そこで、現役教師が立ち上がり「部活問題対策プロジェクト」を発足させた。現役教師からは「時間に制限がない。朝練もある、放課後も土日もあり際限がない」といった悲鳴が上がり、「部活の顧問をする・しないの選択権をください!」と訴えた。

これに賛同する署名が23000人分以上集まり文科省に提出。馳浩・文科相が改善案を発表するに至った。部活動の顧問のあり方について実態調査を行い、教職員も子供たちも心身ともに健全な形に過ごせるようにすることを目指すことに。

なお、中学教員の1週間の勤務時間は、OECD加盟国の平均は週38.3時間だが、日本は最も長い53.9時間という現状もある。また1週間あたりの部活指導時間は日本は7.7時間で、加盟国の平均2.1時間よりも圧倒的に長い。

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そこで、18日に生放送されたAbemaTVの報道番組『みのもんたのよるバズ!』に教師歴6年で今は部活指導を拒否している「部活問題対策プロジェクト」の神原先生(仮名)が生出演。以下、番組MCのみのもんた氏(71)、コメンテーターの漫画家・倉田真由美氏、作家・鈴木涼美氏と神原氏のやり取りを紹介する。

みの:過酷なことはわかりますが、顧問をなくしたらどうなりますか?

神原:教員の過重労働をなくさないと子どもにも(被害が)跳ね返ります。

みの:2人を顧問にするってのはどうですか?

神原:学校現場ではやっている。負担を軽くしよう、複数で顧問にすればいいと学校はやっています。これがどんな結果をもたらしたか? 『2人より全員で顧問をするのがいい』 ということで、全員顧問制(注)になり、今の状況に繋がったという経緯がある。

(注)全員顧問性とは、本来ボランティアだった顧問の仕事がいつしか慣習により全教師が顧問をするようになったことを指す。

みの:有給にはできないのですか?

神原:お金をいただいても労働時間が長くてストレスが溜まります。子供とかかわるので、心の余裕が必要なので、そういう職場にすべきでしょうか?

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みの:顧問をやるかやらないかを選択すべきですか?

神原:それがいいと思います。文科省に言及してもらうべきです。

みの:一番いい方法は?

神原:意見が分かれています。部活を社会(学校外)に出した方がいいとか、部活は教師が見るというのは残しつつ、関わる人を増やしつつやっていけばいいという意見もあります。

みの:外部から招へいする例もありますが。

神原:できるのは私立の学校だけです。

倉田:そんなに選択の余地がないってのを知らなかった。確かに、私も子供がいますけど、部活によっては、担当の先生が部活のことをあまり知らないってこともある。なんでかと思ったら、選択の余地がないってことだったんですね。

鈴木:子供にとっては、青春時代の思い出として部活一色って人もいる。命かけている。先生も、それが命だって人もいる。強制しても先生も生徒もハッピーではないのでは。

みの:文科省のガイドラインをどう思いますか?

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神原:理念はいいと思います。部活動の負担を減らそうってのは。やっぱりガイドラインを出していますが、これが本当に効果を出すのかは疑問がある。文科省が休養日は言及していますが、今は一切守られていない。

ガイドラインは強制力がないんですよ。文科省が命令することはできないけど、強く通知をしてほしい。ガイドラインにある休養日の件も、土日を休養日にしてほしいです。月・木を休養日にしたりするものだから、結局、土日も部活に参加することになってしまう。

倉田:学校からの圧力は? 教育委員会とかは。

神原:そういったことはないですが、あまり学校で活躍できてない教員が、(部活参加の選択制を)主張したらバッシングされるかもしれません。

みの:言いたいこと言っちゃえばいいじゃん。

神原:文科省による教師の労働環境をなんとかしたいという理念は素晴らしいと思う。でも、部活動の顧問の選択権は何とかして欲しいです。文科省から委員会に強く言ってほしいです。部活問題の根本解決に行ってほしい。私も部活の良さを分かって言っています。

子どもの成長を見守るべき大切な教育現場で、教師を大切にしない現在の環境は改善しなければならないだろう。


『みのもんたのよるバズ!』はAbemaTVにて毎週土曜日20:00~21:50にて放送中

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