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(山下との蹴り合いは東京女子の“名物”とも言える攻防)

 約3年にわたって東京女子プロレスに参戦してきた“筋肉アイドル”才木玲佳が、レギュラー選手としてのラストマッチを行なった。フリーとして活動してきた才木は、この春からWRESTLE-1(W-1)の所属に。もともと才木はこの団体のプロレススクールで学び、また公式サポーターユニット「Cheer1」のメンバーでもあった。

 W-1ではこのところレジェンド女子レスラーとの対戦が組まれており、東京女子とは違う経験を積んでいるところ。芸能活動も多忙だが、自ら志願して地方大会にも出場している。東京女子ではシングル、タッグともにベルトを巻いた才木だが、今は新たな相手との対戦が必要な時期なのだろう。

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(観客の大きな拍手とともに、東京女子での闘いをいったん終えた才木)

 6月22日、レギュラー最後の東京女子プロレス・新木場大会では辰巳リカとタッグを組み、山下実優伊藤麻希と対戦した。辰巳とはかつてシングル王座防衛戦で闘っており、山下はそのベルトを奪われたライバル。タッグでトーナメントにエントリーしたこともある。伊藤は同じ芸能界からのプロレス挑戦で、何かと才木を意識していた。

 思い入れのあるメンバーとの試合で、才木は持ち味を存分に発揮した。山下とは真っ向から蹴りを打ち合い、ドラゴン殺法を得意とする辰巳と“武藤敬司の弟子”として足4の字固めの競演を見せる。成長を続ける伊藤に苦しめられる場面もあったが、最後は必殺技、東京女子のリングで初披露したジャックハマーで伊藤を仕留めた。

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(辰巳と同時に足4の字を決める場面も)

 試合後、才木は一人でリングに残り、観客に挨拶。

「私の生まれはWRESTLE-1で、育ちが東京女子だと思ってます。また参戦する機会があると思うので、その時は何倍も大きくなって帰ってきます」

 これまでのキャリアのうち、才木は多くの試合を東京女子で行なってきた。いずれ戻ってきた時に、東京女子の選手たちがどう成長、変化しているかも楽しみだという。「本当に私は東京女子に育てていただいたので」と才木は言う。

 才木の“主戦場”が東京女子というイメージはやはり強い。山下とのライバル対決や2度目の戴冠を見たいというファンも多いはずだ。W-1所属選手として確固たる地位を築いた時こそ、その機会がめぐってくるだろう。

文・橋本宗洋

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