リーチもダマも使いこなす“完璧超人”は、もはや誰にも止められない。プロ麻雀リーグ「大和証券Mリーグ2020」10月27日の第1試合で、赤坂ドリブンズ・村上淳（最高位戦）が6回のアガリで対戦相手を圧倒。個人成績で首位に浮上する自身3勝目を獲得した。
この試合の対局者は起家から村上、KADOKAWAサクラナイツ・堀慎吾（協会）、渋谷ABEMAS・松本吉弘（協会）、セガサミーフェニックス・和久津晶（連盟）の並びでスタート。
昨シーズンから好調を維持し、試合開始前の時点でチームメイトの赤坂ドリブンズ・鈴木たろう（協会）に次ぐ個人2位につけていた村上。この日も親番の東1局からエンジン全開で、5巡目に幸先よく先制リーチをかけると、堀からリーチ・平和・裏ドラの5800点を直撃して好発進を決めた。
メンゼン主体で手を進め、高打点のリーチを連発することから“リーチ超人”と称される村上らしいアガリが炸裂したのは東3局だった。親の松本と下家の堀が仕掛けを入れて濃厚なテンパイ気配を漂わせる中、自身も高い手を入れていた村上は残りツモ番2回でフリテンリーチを敢行。和久津の5索暗カンから「タテに重なってなければ残っているんじゃないか」と推理した高目の6索は狙い通り最後の1枚に眠っており、リーチ・ハイテイ・ツモ・タンヤオ・平和・三色同順・ドラの1万6000点で頭ひとつ抜け出したトップ目に立った。
さらに続く東4局、6巡目にテンパイするも代名詞のリーチはかけず、まるで切り出されることを知っていたかのように松本のリーチ宣言牌の發を狙い撃ち。發のみの1300点ながらトップ目で着実に局を進める正確無比なダマテンを、解説を務めたU-NEXT Pirates・石橋伸洋（最高位戦）は「ダマ超人」と表現。道中でドラを2枚含んだカンチャンターツを払う「アガリ率マックス」の手順がピタリとハマった一局に、視聴者からも「ダマ超人も強すぎだろ！」「ずんたん半端ない」「完璧すぎる」といったコメントが殺到した。
安定のリードを築いた村上は、親番の南1局でリーチ・ツモ・平和・ドラの7800点とふたたび“リーチ超人”ぶりを見せつけると、南3局と南4局では一転して“ダマ超人”に変身。それぞれ平和のみの1000点、ツモ・平和・一盃口・赤の5200点と最後までアガリを連発して対局を締めくくった。
リーチとダマでそれぞれ3回ずつ、合計でアガリ6回というワンサイドゲームに、解説の石橋も「アガりすぎでしょ」と思わず苦笑い。開幕から4戦3勝、チームとしても個人としても首位を快走する理想的な序盤戦にも、村上は「麻雀は勝ったり負けたりするゲーム。なにもできずに負ける半荘もきっと来ると思うので」と兜の緒を締めることを忘れなかった。リーチもダマも思うがままの“完璧超人”への進化を予感させる村上が、昨シーズンのリベンジを期する初代王者・赤坂ドリブンズを牽引する。
【第1試合結果】
1着 赤坂ドリブンズ・村上淳（最高位戦）5万9600点／＋79.6
2着 渋谷ABEMAS・松本吉弘（協会）2万5800点／＋5.8
3着 KADOKAWAサクラナイツ・堀慎吾（協会）7600点／▲32.4
4着 セガサミーフェニックス・和久津晶（連盟）－7000点／▲53.0
※連盟＝日本プロ麻雀連盟、最高位戦＝最高位戦日本プロ麻雀協会、協会＝日本プロ麻雀協会
◆Mリーグ 2018年に発足。2019シーズンから全8チームに。各チーム3人ないし4人、男女混成で構成され、レギュラーシーズンは各チーム90試合。上位6チームがセミファイナルシリーズ（各16試合）、さらに上位4位がファイナルシリーズ（12試合）に進出し、優勝を争う。
（ABEMA／麻雀チャンネルより）
