対局中にはポーカーフェイスの美人雀士が、インタビューでは緊張の糸がほぐれたか、にっこりとほほ笑んだ。プロ麻雀リーグ「大和証券Mリーグ2020」10月30日の第1試合で、KONAMI麻雀格闘倶楽部・高宮まり(連盟)が今期初トップを獲得した。
この試合の対局者はU-NEXT Pirates・瑞原明奈(最高位戦)、高宮、赤坂ドリブンズ・鈴木たろう(協会)、渋谷ABEMAS・白鳥翔(連盟)の並びでスタート。鈴木以外は今期まだトップがない。今期これまでトップを取った選手がそれぞれ、対局後は破顔一笑、ようやく自身の開幕ができたという表情になっていることからも、選手にとっていかにそのシーズンの一勝目を早く勝ち取れるかが重要か見てとれる。この対局も誰かが今期初トップとなる可能性が十分にあり、趨勢が注目された。
高宮は開局早々にチャンス手を得る。ドラ1の平和をリーチし、追っかけリーチの白鳥を振り切るツモ、裏ドラも1枚乗せて快調なスタートを切った。
東4局は白鳥のマンガン含みのリーチに対してダマテンで応戦、冷静に場を見極めて9索待ちで七対子をアガり、1600点の加点に成功。僅差のオーラスはラス目の白鳥のリーチが来る前に急げとばかりに積極的な仕掛けを見せ、タンヤオ・赤の2000点をアガり切って今期初トップを掴みとった。
勝利者インタビューでは目じりを下げ、「ホっとしました、笑顔のマツカヨさん(松本圭世リポーター)に会えて良かったです」。これにはファンも「やべえかわいい」「やったー!」「声もかわいいんだね」と対局中と違う表情に魅了されていた。
今期これまでの戦いぶりを振り返り、「(対局内容を)より良くしたいと思う中で、考えていることが浅はかだったのかなと思うこともあったので…。今日はもうシンプルに打とうと決めて出てきたので、それが良く出てきて良かったです」。
また、「シンプル」という表現については「深く考えることと、難しく考えることは違う」とチームメイトで大先輩でもある前原雄大(連盟)の教えがあったと明かし、「まだまだなんですけど」としながら、この日の結果を素直に喜んでいた。またこのエピソードを語る際には、この対局までの苦労が脳裏をよぎったか、目が潤んでおり、熱烈なファンからはすぐに「カワイイ涙」「泣いちゃう?」「目が赤い」」と気遣いのコメントが投稿された。
最後には「キツい時でも『頑張って!』って言ってくださるファンの皆様がいるので、力になっています」と感謝の言葉を述べた。先日から金髪へイメージチェンジをした高宮。今期こその思いを秘め、頂点を目指すゴールドの髪と笑顔が勝利で一層輝き、ファンも終始それには見とれ、また堂々とした打ち筋には感嘆していた。
【第1試合結果】
1着 KONAMI麻雀格闘倶楽部・高宮まり(連盟)3万5100点/+55.1
2着 U-NEXT Pirates・瑞原明奈(最高位戦)2万8100点/+8.1
3着 赤坂ドリブンズ・鈴木たろう(協会)2万1500点/▲18.5
4着 渋谷ABEMAS・白鳥翔(連盟)1万5300点/▲44.7
※連盟=日本プロ麻雀連盟、最高位戦=最高位戦日本プロ麻雀協会、協会=日本プロ麻雀協会
◆Mリーグ 2018年に発足。2019シーズンから全8チームに。各チーム3人ないし4人、男女混成で構成され、レギュラーシーズンは各チーム90試合。上位6チームがセミファイナルシリーズ(各16試合)、さらに上位4位がファイナルシリーズ(12試合)に進出し、優勝を争う。
(ABEMA/麻雀チャンネルより)