「振りかざした正義感が誰かを傷つけてしまうかもしれない」“自粛警察YouTuber”の令和タケちゃんにEXITが迫る
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 休業自粛要請に応じない店舗に「休業しろ」という張り紙をしたり、窓を割ったり。外出自粛要請に応じていないとみなし、県外ナンバーの車をネットに晒したり。そんな“自粛警察”は、どのような思いで過激な言動に出ているのだろうか。

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 『ABEMA Prime』の取材に応じたのは、元自衛官の“自粛警察”、令和タケちゃん。スーツ姿に腕に“防犯”という腕章をつけて待ち合わせ場所に現れると、路上喫煙者に注意を促しつつ、「家に帰れ、家に!おい、小池都知事の言うことを聞けよ!コラ!子どもたちは遊びに行くのは我慢している最中堂々とパチンコをうちに行く。おかしいだろうが!」と、パチンコ店の利用者に強い口調で迫っていた。

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 会社員とYouTuberの二足のわらじを履いている令和タケちゃんは、こうした利用者たちの姿をモザイクなしでYouTubeにアップしている。「こっちが脅威にならないと、言うことを聞いてくれない。口で言ってもわからない人には、強い方法でやらざるを得ない。やっぱり晒し者にするというのがポイントだ。再生回数を目的にするなら、クーラーが効いた部屋でゲーム実況をした方が稼げる」。

 こうした言動の背景にあるのは、「正義感」「使命感」だという。「みんなが一致団結している中、自分のわがままを優先する人がやっぱり許せない。正義感というより、使命感が強いかもしれない。元自衛隊員としては、このコロナは有事だと思っている。もっと強い言葉を使えば、戦争状態だと思っている」。

 番組では、そんな令和タケちゃんにお笑いコンビのEXITが迫った。

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 「マスコミのインタビューを見ていても、開き直っている人たちが多かったと思う。ほとんどの国民がコロナの脅威を乗り越えよう、この未曽有の危機を何とか脱出しようとしている最中に、あまりにも挑発的だなと思った。そこで近くのパチンコの利用者を。湘南に住んでいたら、サーファーたちを追いかけていたかもしれない。YouTube、TikTok、Facebook、Instagramの反応を見ていると、ほとんどが支持だ。道を歩いていても、“パチンコ動画見たよ、頑張って”という感じ」と話す令和タケちゃん。

 EXITのりんたろー。が「パチンコ店の利用者が減ったという実感はあるのだろうか」と尋ねると、令和タケちゃんは「亀有の店舗に関しては抗議の翌日に休業したし、松戸で2、3日後には休業した」と主張する。

 りんたろー。が重ねて「一生懸命やられた結果かどうかはわからないが、休業された。しかし、1店舗や2店舗だったとしたら、無力さを感じるのではないだろうか」と指摘すると、「日本は“強制”ができない国だし、人権の抑圧はご法度だ。しかし、今は有事だ。批判されるかもしれないが、国や行政が人権の抑圧をしないといけない。しかし憲法違反になるんじゃないかということで、政治家が真正面から危機に立ち向かわない。だからこそ、民間人レベルの人が、それこそ“自粛警察”として、これはおかしいだろうと言わなくてはいけない」と答えた。

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 兼近大樹は「大げさかもしれないが、“自分が正義だ”と思ってしまった瞬間から、“強気で行っていいんだ”と思ってしまう傾向があると思う。例えば営業を止めてくださったパチンコ店に、“実は妹を養うために働いていたのに…”という人がいたら、といったことを考えないのだろうか」と疑問を呈する。

 これに対し令和タケちゃんが「危ういことだとは思っているし、屁理屈になるかもしれないが。あくまでもパチンコ店に遊びに行き、開き直る人への抗議であって、店舗そのものには抗議はしていない。国や都がしっかりと休業補償をしないといけないということも演説で訴えている」と説明すると、兼近は「行くべきはそこだと思う。自分が正義なんだと思うのなら、根本を変えるために動き、影響力を使う方がいいのではないか。身近なところで正義を振りかざしてしまえば、誰かを傷つけてしまうことになると思う」と反論。

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 さらに兼近から「子どもに当たるかもしれないし、僕も路上喫煙は嫌だ。今なら影響力があるかもしれないが、何もなかったころの俺が“やめてください”と訴えたところで、誰も聞かなかったと思う。だからこそ、いろんな人を巻き込まなければいけない。目立ちたい、誉められたいではなく、今後、政治を変えられるぐらいの人になるための一歩なのだろうか」と尋ねると、令和タケちゃんは「政治に興味はある。自粛警察も、自粛要請を無視して遊びに行く人も生み出さないためにも、国が責任を取るから営業を停止しなさい、違反した人は逮捕する。その代わり、しっかり補償するという方向に行けばいい。平時から国が強大な権力を持っているのは怖いが、戦争の反省からか、国に権限を持たせたくない人たちがあまりにも力を持っている」と持論を展開していた。(ABEMA/『ABEMA Prime』より)

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