コロナ禍の“リモート社会”“在宅時代”に必要とされるのは? 2021年の“必須キーワード”
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 「ウイルスはカレンダーを持っていない。年末年始であれクリスマスであれ、どんな時でも襲ってくる」

 東京都の新型コロナウイルスの感染者が過去最多822人となった17日の臨時会見で、こう述べた小池都知事。「年末年始コロナ特別警報」を発令し、年末年始は小さなグループで過ごすことや、久しぶりの人に会うことや忘年会・新年会の開催、帰省をできるだけ避けるよう呼びかけた。

【映像】2021年のコロナ禍“必須キーワード”

 中国・武漢で初確認されてから1年が経ってもなお猛威を振るう新型コロナウイルス。『WIRED』日本版では、コロナ禍での2021年の“必須キーワード”の一つとして、「VIRTUAL THIRD PLACE(バーチャル・サード・プレイス)」「WFH WELL-BEING(WFHのウェルビーイング)」をあげている。

 「VIRTUAL THIRD PLACE」とは、『フォートナイト』『あつまれどうぶつの森』などを活用し、オンライン上で人々がプライベートな生活を再現するもの。物理世界に劣らない体験をバーチャル上で誰かと共有する機会がますます増えていくという。

 『WIRED』日本版編集長の松島倫明氏は「サードプレイスというのは、家庭でもなく職場でもない“第三の場所”という意味で、例えばカフェやイギリスのパブのような場所のこと。人生においてそういう場所はすごく重要で、人の気持ちを豊かにしてくれるが、日本も海外も外に出られないような状況で、いかにオンライン上でそれを作れるかという意味で、2021年の重要なキーワードのひとつだと思う。あつまれどうぶつの森やフォートナイトは今年とても流行ったが、そこでただゲームをするだけでなく、集まって結婚式や卒業式を挙げたりしていて、徐々にサードプレイスになりつつある。来年もこのままの状況で、仕事や様々な集まりがオンラインに移った時に、みんなが気軽に集まれる場所を作っていくのは社会を豊かにしていく上で重要になる」と説明する。

コロナ禍の“リモート社会”“在宅時代”に必要とされるのは? 2021年の“必須キーワード”
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 一方の「WFH WELL-BEING」とは、WFH(在宅勤務)が主流となるオンラインのワークプレイスは仕事と私生活の境界線を曖昧にし、SNSと同じようにいじめや差別の温床になるリスクもあるので、企業は新たなガイドラインを設けるべきだとしている。

 松島氏は「オンラインでチームワークをどうやって発揮するかというのは、この時代の大いなるチャレンジ。例えば、ZoomやSlackを使うことで、これまでのように同じ場所でコミュニケーションを取っていた時にできていたことができなくなると、仲間はずれにしたり誰も見ていないところでパワハラ・セクハラが起こったりすることが出てくる。僕らはこの10年、SNSをどう使うかを試行錯誤してきたが、今度はワークプレイスの中で、オンラインのコミュニティーを試行錯誤する時代。企業は在宅勤務の従業員を適切に管理して、いじめやハラスメントを防ぐためのガイドラインを作っていく必要に迫られている」とした。

 また、ガイドラインを作る根底には「いかに一緒に働く仲間や従業員を信頼できるか」が大切だとし、「仕事しているかどうかを確認するためカメラをオンにしておけというような、どちらかというと悪い方向に行っている例もあるようだ。信頼され、自分の裁量で働けることが、結局はその人の心の健康とウェルビーイングにつながっていくので、いまのタイミングは、“任せる”“信頼する”大きなチャンスにもなっていると思う」との見方を示した。

ABEMA/『ABEMAヒルズ』より)

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