10日のABEMA Primeに出演したドワンゴ社長で慶應義塾大学の夏野剛特別招聘教授が、森会長の発言をめぐる議論について「広がらないのが怖い」と苦言を呈した。

 夏野氏は「この問題に政治的な決着を付けることは必要だ。しかし森さんの発言が不適切だったということは、もう皆わかったはずだし、ここからは“他にもあるよね”という議論をしてくべきだと思う。日本に残る構造の問題、制度、発言で、他にもまずいことあったよね、という議論が広がらないことの怖い。“老害”という言葉も使われているが、そういうことは年代差別にも繋がる。30代でも40代でも、女性に対する差別意識を持っている人たちはいる。だからこそMeToo運動も広まった。例えば僕は選択的夫婦別姓を導入すべきだと言ってきたが、反対する人は山ほどいる。不利益を被っている女性がいるのに、今のままでいいの?って」と指摘。

 「むしろこの雰囲気を喜んでいるのはメディアであり国民ではないか。スポンサー企業の会見で“あれは適切だと思いますか?”と聞いて、“それは適切だと思いません”と答えると、“批判”と解釈してメディアが報道する。IOCの対応に関してもそうだ。しかし、森さんの発言をつついているだけでは日本は良くならない」と話していた。(ABEMA/『ABEMA Prime』より)

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