地震後に炎上覚悟の“笑顔写真”、そこには東日本大震災やエベレスト登頂への思いも なすびを直撃
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 「笑顔は不謹慎だとの批判・非難を受ける可能性も否めませんが…」

 そんなコメントとともに、Twitterに投稿された1枚の写真。満面の笑みで映るのは、タレントのなすび(45)だ。福島市にある実家で地震の被害を受けた。

【映像】炎上覚悟の“笑顔写真”&被害を受けた実家

 なすびといえばバラエティ番組内の企画、約1年間懸賞だけで生活する「懸賞生活」で注目された。現在は地元福島を中心に、俳優やタレント活動を行いながら、被災地の情報発信を続けている。

 今なお不安が広がる中、「炎上覚悟」で発信したとびっきりの笑顔。そこには、どんな思いが込められているのか。『ABEMAヒルズ』は本人に真意を聞いた。

 「実家にいたが結構な揺れで、家具が倒れてきそうになったり食器が割れたりという被害があった。ご近所さんに聞くと、10年前の東日本大震災の時よりも『被害が大きかった』『揺れが強かったんじゃないか』とお話しされている方も多かった。そんな中で笑顔の写真を投稿するのは不安もあったが、10年前に何度も被災地に足を運んだ時、『なすびさんの笑顔を見ているとこっちも笑顔になっちゃうわ』『なすびさんの笑顔で私たちは救われてるよ』という声をたくさんいただいた。“辛い時こそ笑顔”ではないが、私の笑顔でちょっとでも皆さんが元気になってくれたり心が安らいでくれたりしたらいいなという思いを込めて、あえて笑顔の写真を載せさせていただいた」(なすび、以下同)

地震後に炎上覚悟の“笑顔写真”、そこには東日本大震災やエベレスト登頂への思いも なすびを直撃
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 炎上覚悟で投稿した笑顔の写真。ネット上では好意的に受け止められたという。

 「ありがたいことに『なすびさんいい笑顔だね』『こっちも元気になっちゃうよ』『こういう時のなすびさんの笑顔最高だね』と言ってくださる方が多くて。最近いろいろと(SNSの)使い方でマイナスイメージというか、ちょっとネガティブな部分を取り上げられたりはしているが、今回私が覚悟の上であげた笑顔に関しては、非常に皆さんから好意をもって受け止めていただけたので、SNSの力をいい方に使えば皆さんの役に立つんだなと感じた部分はある」

 東日本大震災から10年という日を1カ月前に控えての地震。また、今のコロナ禍で感じることについて次のように話す。

 「新型コロナウイルスの感染が拡大しているということで、避難所に行くことを躊躇されたり、助けを求めるのが難しかったり、手を差し伸べる側もちょっと躊躇してしまっている部分もあるのかもしれない。でも“命を守る”、それを最優先に考えていただいて、このコロナ禍での避難やボランティアの形を考えながら助け合っていけたらと思う。来月で東日本大震災から10年目になるその1カ月前にこういうことが起きたというところで、東日本大震災のことがどんどん風化してきているという実感も私自身あるので、ぜひ皆さんにも引き続き目を向けていただけるような、何かそういった警鐘を鳴らしている部分も感じた」

 つらい状況でもあえて笑顔を見せていきたい。そこには、地元の福島に対する“誇り”があると語った。

 「この10年を振り返って、いろいろな皆さんに支えられてきた。それこそエベレスト登頂も、登山は全く未経験で3度失敗しても『なすび頑張れ』と福島や東北の皆さんが後押ししてくださったことで、4度目で登頂できた。福島県で生まれたことを誇りに感じていて、こういうことを福島、そして東北から巣立っていく若い世代にも伝えていかなければいけない。残念ながら福島では原発事故の影響もあって、若い世代が世の中に出ていった時に区別や差別を受けてしまう可能性があるかもしれない。この世の中を変えていく努力は私たち大人がしなければならないが、今を生きる、これからを担う子どもたちに復興を支えていただくことも含めて、東北・福島で生まれ育ったことを誇りに思って世の中に行って欲しい。そのために、僕はありがたいことにこの長い顔もそうだが、笑顔という武器があるので、これを最大限に使って、福島・東北に元気と勇気、夢と希望、それから笑顔をこれからも届けていけたらと思っている」

ABEMA/『ABEMAヒルズ』より)

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