菅総理の長男“接待問題”で国会紛糾「いつ倒れてもおかしくない」 総選挙への影響は
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 菅総理長男の“会食問題”をめぐって、国会が紛糾している。

「官房長が『東北新社の話題はのぼったことはない』と言っておりますと。こう言われていますけど、秋本局長、これ、東北新社の事業、スターチャンネルも入ると思いますけど、話題にのぼったことはない、これでいいんですね?」

【映像】「自身の声と思われるが…」文春オンラインが音声公開 内容は否定

 強い口調で質問する立憲民主党の岡本充功衆議院議員。総務省の秋本芳徳情報流通行政局長は岡本議員の質問に「12月10日に会食させていただいた際に東北新社の事業が話題にのぼったことはないと思います」と回答。岡本議員が続けて「それはスターチャンネルも入っているという理解でいいですね?」と追及すると、秋本局長は「スターチャンネルの話が出たことも記憶にございません」と答えた。

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 17日、文春オンラインは菅総理大臣の長男と、秋本局長の会食中の会話とする音声を公開。会食では、放送事業に関するやりとりが交わされていたと報じ、公開された音声には「BSの……」「スロット」など、衛星放送を指すと見られる用語が飛び交っていた。報道を受けて野党側は「秋本局長らは、国会で虚偽答弁をしていた」と反発。説明を求めていた。

 翌18日には、総務省側は公開された音声について、秋本局長が「自身の声かと思われる」と認めたと回答。一方、衛星放送が話題にのぼったことについては、認めなかった。

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 立憲民主党の辻元清美副代表は「記憶にありませんと。昨日と同じことを音声の音は認めた、自分のしゃべっている部分の声は認めたけど、会話の中身は否定するという、昨日と同じ態度をしております。中途半端というか、全く誠意のない調査結果。これを認めるわけにはいきません」とコメント。野党側は「組織ぐるみの隠ぺいだ」と反発していて、すべての音声の内容について、改めて確認し、報告するよう求めている。

 このニュースに東京工業大学准教授の西田亮介氏は「全く腹落ちしない回答だ」と苦言。「(音声が)衛星放送のことを指していないとすると、一体何を指しているのか。誰しもが疑問に思うはずだ。整合性のある説明がされていると言えない」と指摘する。

「放送事業は許認可の事業で、事業者とのすり合わせが密に必要だ。規制が強くなりすぎても弱くなりすぎてもいけない。歴史的にも、監督官庁の総務省は密にコミュニケーションしてきたはずだ。適切な公務員の倫理規定に則って行われていたのか。東北新社とだけ会食していたとされているが、なんのためだったのか。ここに来て、過去の総理への献金も明らかになった。法に触れない内容だったとしても、国民にしっかり説明できないと、政局にも影響しうるかなり苦しい状況だと思う」(以下、西田亮介氏)

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 河井夫妻選挙違反事件、夜間の会食問題など、政治家の中であまたのスキャンダルが発生している昨今。このような問題は、菅政権にどのように影響するのだろうか。

「国民感情として『もういい加減にしてくれ』となる。事実、政権支持率も低い水準で推移している。任期満了しないのであれば、秋までには総選挙が必要だ。ボディーブローのように効いているはずだ。いつ倒れてもおかしくない印象を受ける」

 野党は音声を根拠に「答弁は虚偽」との見方を強めており、疑惑について引き続き追及する予定だ。

ABEMA/「ABEMAヒルズ」より)

【映像】菅総理長男と幹部が会食 政権の影響は
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