初リーダー藤井聡太王位・棋聖は1勝1敗でスタート「改善できるところがいっぱい」チームは白星発進/将棋・ABEMAトーナメント
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 超早指しの絶対王者が、感覚を取り戻しながら4連覇へのスタートを切った。プロ将棋界唯一の団体戦「第4回ABEMAトーナメント」の予選Aリーグ・第1試合、チーム藤井とチーム稲葉の対戦が4月10日に放送され、今大会から初のリーダーを務める藤井聡太王位・棋聖(18)は、船江恒平六段(33)と1勝1敗に。個人・団体合わせての3連覇中の天才棋士は「改善できるところがいっぱいある」と振り返った。

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 盤石の完勝と、思わぬ完敗。個人・団体合わせてのV4に向けては、いい経験になったかもしれない。同い年の伊藤匠四段(18)、チームのムードメーカーでもある高見泰地七段(27)とともに、リラックスした表情で過ごしていた藤井王位・棋聖だが、盤に向かえばいつも通りに集中した。チームとして1勝1敗で迎えた第3局に登場すると、相居飛車の将棋で安定感抜群の指し回し。「途中、船江六段に手厚く指されてしまって自信がなかった」と語りつつも、終盤には怒涛の攻めで快勝。改めて「藤井強し」を印象づけた。

 ところが、1局挟んで第5局で再び船江六段と戦った時は、勝手が違った。負けてもともとと、序盤から積極的に攻めてきた船江六段に対して「少し対応できなかった」と反省するようにペースを握られてしまうと、反撃らしい反撃のきっかけを掴む間もなく87手で投了。今大会初黒星を喫した。

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 チームとしては伊藤四段の2連勝、高見七段の2勝1敗、そして藤井王位・棋聖の1勝1敗を合わせて、5勝2敗で快勝。ただ本人としてはチームを牽引する役割だという強い自覚があるだけに「お二人のパフォーマンスが本当に素晴らしくて、自分も見習いたい。改善できるところがいっぱいある」と、気持ちを引き締めた。振り返れば、前回大会も広瀬章人八段(34)に予選でまさかの2連敗を喫したところから、本来の力を目覚めさせた。早々に喫したこの1敗で、眠れる超早指しの力を呼び起こし、さらに大きいものにする。そういう能力が藤井王位・棋聖には備わっている。

◆第4回ABEMAトーナメント 第1、2回は個人戦、第3回からは3人1組の団体戦として開催。ドラフト会議で14人のリーダー棋士が2人ずつ指名。残り1チームは、指名漏れした棋士がトーナメントを実施、上位3人が15チーム目を結成した。対局は持ち時間5分、1手指すごとに5秒加算のフィッシャールールで行われる。チームの対戦は予選、本戦トーナメント通じて、5本先取の9本勝負。予選は3チームずつ5リーグに分かれて実施。上位2チーム、計10チームが本戦トーナメントに進む。優勝賞金は1000万円。

ABEMA/将棋チャンネルより)

新リーダー藤井聡太王位・棋聖
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激闘を制した高見泰地七段
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圧巻の強さを見せた伊藤匠四段
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