先月、宮城県石巻市内に設置された無人販売機で盗難被害が相次いだ。防犯カメラが、窃盗の瞬間を捉えている。
被害に遭ったのは焼き鳥店「やきとり翔輝」が設置した無人販売機。防犯カメラの映像には、無人販売機の前で、フードをかぶったマスク姿の男性が映っている。男は、100円しか支払っていないにも関わらず、3000円分の商品を持ち去っていった。2000円分の商品に対してわずか10円しか支払われていないこともあったという。
同店の代表である草野雄太さんは「本当に衝撃だった。あれだけ（商品を）持って行っちゃうと、わざわざ買いに来てくれた人が、（商品を）買えなくなってしまう。それが一番つらい」とショックを隠しきれない。
そもそも、この無人販売機は、コロナ禍で激減する売り上げをなんとかカバーしようと、客の良心を信じて置かれたものだった。
そこで、草野さんは一計を案じ、無人販売機に“貼り紙”を掲示。そこには「残念ながら盗難がありました。今回は何もしませんので次回からで結構ですので普通にお買い上げくださると嬉しいです」と記載されている。
すると、今度は多めにお金を入れてくれるお客さんが相次いだ。草野さんは「（お金を）多めに入れなくて大丈夫です。気持ちはすごく届いていますので、僕らもまた、それで頑張ろうと思います」と話した。
