長崎市にある広済寺で20日、本堂の壁や外廊下、手すりなど、およそ1.5メートル四方にわたって、何者かに墨汁がかけられる事件があった。寺の防犯カメラが、犯行の一部始終を捉えている。
深夜午前2時50分ごろ、男が塀を挟んだ歩道から何かを本堂に振りまいている。ボトルのようなものには、墨汁が入っているようだ。
寺では去年10月、山門にペンキがかけられ、今年2月には今回と同じ場所に墨汁がかけられていた。
この被害に、広済寺の副住職・有馬和人さんは「驚きと、やっぱり怒りですかね」と心境を告白。「(犯人は)仏様に手を合わせることをしてこない人生だったのかな」と、疑問を投げかけた。
寺には、3~4年前から毎朝6時と6時半に突く鐘の音や、毎朝7時15分から本堂で行うお勤めの鐘について「音がうるさい」などの怪文書が5通届いていた。警察では、建造物損壊や器物損壊などの疑いで捜査しているという。