「酒類の提供をやめても、4月12日から時短要請に応じていたお店でなければ協力金が出ない」東京都のコロナ対策に都議が疑問
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 3度目の緊急事態宣の発出に合わせ、酒類の提供禁止、カラオケ禁止、休業要請など、都内の事業者に対して今まで以上に厳しい措置に踏み切った小池都知事。さらに「夜間照明、ネオン等も、20時以降の消灯をお願いする」と述べるなど、都民や事業者の間には困惑が広がっている。

・【映像】お酒提供やめても協力金が出ない?都の緊急事態が抱える"根本的な問題"

 27日の『ABEMA Prime』に出演した自民党の川松真一朗東京都議会議員は、現状について次のように批判する。

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 「この1年間で学んで来たことだが、緊急事態宣言というのは、今の法律においては東京都知事としての様々な呼び掛けや秘策の中でも最も上の措置なわけだ。しかし今回、まん延防止等重点措置が適用されている最中だったのに、大阪府が緊急事態宣言を要請すると言ったら、いきなり“一緒に”と乗っかった。もしかしたら大阪はピークアウトを迎えるかもしれないが、まだまだ東京の状況はわからない。もう最後の手段を使ってしまって、この先どうするの?もっとやるべきことがあったのではないか?という認識だ。ベッド数にどれくらいの余裕があり、皆さんにどれくらいの協力をしていただかないといけないのか、そういった呼びかけをして来ただろうか。それでいきなり緊急事態宣言と言われても実感がわかないというのは、皆さんがおっしゃる通りだ」。

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 「とにかく現場は混乱している。飲食店だって、換気を良くして客席を減らしたり、間隔を開けたりといったこともしてきた。アクリル板も整えた。そこにいきなり“お酒を出さないで”というのはというのはおかしくないだろうか。すでに“見回り隊”みたいな人たちがチェックをして虹色のステッカーを出し、さらにネット上で講習を受けると王冠のシールを貼れることになっている。その“お墨付き”を都が与えている以上、最大限の注意を図っているところにはお酒の提供を認めるのが普通なんじゃないかという声もある。

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 過去との整合性の問題もある。今までの政策の流れが理解できないまま、雰囲気に流されてしまっているというのが怖い。例えば僕が六本木のお店に聞いて回ったところ、お酒を出していたお店の中には、時短要請に応じていないお店もあった。なぜかと言えば、今回の協力金の立て付けが、まん延防止等重点措置が適用された12日から時短要請に応じていたお店が、25日以降にお酒を出さなければ協力金を出しますよ、というものだから。つまり今回協力してお酒を出さないようにしたところで、これまで時短要請に応じていなかったお店にはお金が出ないということだ。彼らだって要請を無視してやろうと思っていたわけではなく、大変な思いでやってきたのに、制度設計からしておかしいのではないか。それでも“知事のお願いを聞いてくれないのが悪い”というのが役人の答弁だ」。

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 こうした状況において、川松氏ら都議にできることはないのだろうか。

 「議会の最も大きな役割は、知事の暴走を止めることだと思う。例えば私が何度も聞いていることだが、小池都知事は医療崩壊についての答えを持っているわけではない。あるいは1月の緊急事態宣言の時には“1都3県”と言って西村大臣にお願いをしに行ったが、今回は東京都だけでやってしまった。結果、東京の映画館が閉まったので、隣県の映画館に人が見に行くという状況になっている。この事実は重く受け止めるべきだ。0か100か、みたいな議論だけで進めてきてしまった結果、泥をかぶらない政治家も多いという現状を生んでいるのではないかと、すごくもどかしい。

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 今回のことについても、あくまで国と都が基本的対処方針を決めた上での措置だ。そのプロセスの中には議員は入ってこなかった。ただ、協力金などの制度設計をする上では予算が必要なので、その審議はさせて下さいというお願いはしている。一方、決めたんだからすぐに動かないといけないでしょ、そのためには予算をつけさせてください、というのが小池知事の側の立場だ。これはどっちの言い分もわかるので、検証のための臨時の議会を開いてほしいという声も上がっている。ただ、緊急事態だからこそ議会と知事が歩み寄らないと、わけがわからないまま役人と交渉し続けなければならない、中途半端な状況になってしまう」。(ABEMA/『ABEMA Prime』より)

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