菅総理と面会したZ世代起業家に聞く 「いろんな手段、若い人が理解しやすい“言語”で語るのが大事だ」
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 埼玉県、千葉県、神奈川県、大阪府で2日から、再び緊急事態宣言が発出された。

 先月30日の会見で菅総理が繰り返したのは、「若い世代での感染が急拡大している」「若い世代へのワクチン接種に注力していく」「SNSなどでは、特に若い人向けというのはしっかり力を入れてやっていきたい」といった、若者への対策。

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 現在、感染者のおよそ5割が20代から30代で、若い世代へのアプローチが鍵となっている。そうした状況で1日、菅総理とZ世代を含む、若手起業家の男女4人が面会した。

 一体どんな意見が交わされたのか。今、若者が政府に求めるコロナ政策とは。菅総理に面会したうちの1人、政治プラットフォーム「PoliPoli」代表の伊藤和真氏と考える。

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 菅総理と面会したのは、伊藤氏のほかNPO「あなたのいばしょ」理事長の大空幸星氏、「食の会」代表取締役の長内あや愛氏、「タイミー」代表取締役の小川嶺氏。総理に近い知人から伊藤氏に声がかかり、“多様な3人”を集めたという。

 総理が特に関心を持っていたことについて、伊藤氏は「『若者の感染状況が多いのでどうしたらいいか?』というのは、僕個人の感想だがすごい申し訳なさそうというか。実際にいろいろ意見を聞きたいということで、僕らの意見に耳を傾けていただいて、一つひとつなるほどと仰っていた」と話す。

 伊藤氏の身の回りで感染した人はほぼいないというが、「若い世代」とくくられることはどう思うのか。「データとして若い人が多いというのはあると思う。若い人は上の世代と違って、一人暮らしが多かったり孤独だったりとかして、外出したくなったりというのはあると思う」。

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 若者の意識について、元アンジュルム和田彩花は「自分の周りだと、コロナのこともそうだが、そもそも社会に対しての意識が低いと思うことが多くて。例えば、普通に会話をしている中で、今日の感染者◯人だよってなっても『えっ、それが何?』みたいに言われると、そんなに関心ないんだということに気づく。社会と自分がつながっているかをどう感じてもらえるかというか、そこをどう伝えていけばいいんだろうと実感する」と語った。

 伊藤氏は菅総理との面会で、若者に情報を届けるためには「さまざまな手段で伝えること」「理解しやすい言語で語ること」の2つを進言したという。

 「今までのテレビだけみたいな世代から、(若い世代は)InstagramやTikTokなどいろんなところに生息している。時代が複雑化していて、そもそも若い人に伝わりにくいという必然があるので、いろんな手段で伝えるというのが一つあるかなと提言した。もう一つ、若い人の理解しやすい言語で語るということはすごい大事だと思っている。文言だけとか活字だけではなくて、動画とかグラフィックとか、Instagramのストーリーだったりとか。日本だと緊急事態宣言はあるが強制力はなく、納得させるというのは大事だと思うので、そういうふうに語りかけるのは大事だと提言させてもらった」と説明した。

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 新型コロナ対策について、Z世代は「感染拡大は若者が悪い?」「ワクチン接種いつ受けられる?受ける意味はある?」「学校イベントは中止ばかりなのに、なぜ五輪は開催できる?」といった疑問や不満を抱えている。

 こうした声は菅総理に届いているのか。伊藤氏は「その不満を僕らが伝えたわけではない。例えば、飲食店の話などいろんな話が出たが、ある程度は理解されていたかなと思う」とした上で、「菅政権が若い人に伝えるということをもっとやるべきだと個人的には思っている。今までの、芸能人とかテレビで発信するという時代から、身近な人の意見を聞くようになっている。例えば、友達がストーリーにあげていたから“確かに”というような世代でもあると、菅総理とも話した。若い世代、芸能人だけでなく、いろんな世代・人に発信を呼びかけることは大事ですよねと菅さんに話したところ、ぜひ皆さんにもいろいろ発信してもらったり、呼びかけてもらいたいという声をいただいた」と明かした。

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 政府の新型コロナ対応には批判の声もあがっているが、伊藤氏は今回の面会を踏まえ、「僕らに求められていること、行政にも求められることでもあるが、批判されて終わりという感じではない。SNS世代と近い距離にいたので、僕はあまり批判というのが好きではなくて。共に創ると書いて“共創”みたいなところ。一緒につくっていこうみたいな姿勢が行政側からも出るといいし、僕らとしてもそういう機会があったら関わりたいと思う方はいると思うので、そういう姿勢ができるといいなと思う」との考えを示す。

 結局のところ、面会を通してなにか収穫はあったのだろうか。「各飲食店経営者とかスタートアップだったりとか、孤独対策をやっていたりとかいろんな意見を伝えさせてもらったが、一つひとつしっかり聞いていただいた。例えば、秘書官の方にこれはどうなっているのとか(質問)されていたので、個人的なところだと収穫はあったと思う。これは1回だけでなく何回も続けていくと、若い人の意見を聞いたりとか政策に反映されたりということがされると思うので、政治家の方、菅総理にもぜひやっていただきたいと思う」と訴えた。

ABEMA Primeより)

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