実在の少女の裸の写真をもとに本物そっくりに描かれた画像が「児童ポルノ」にあたるとして初めて摘発された事件で、東京高裁は24日、懲役1年・執行猶予3年、罰金30万円とした一審判決を破棄し、罰金30万円のみという判決を言い渡した。
 今回の裁判の争点は、現行法で処罰の対象とされている「実在する児童の裸」がCGによって表現された場合にも適用できるか否かだった。被告であるグラフィックデザイナー側は「画像は写真を参考に作成したオリジナルの作品で、実在の少女ではない」などとして無罪を主張していたのに対し、一審では34点のCG画像のうち3点について実在する少女の写真との同一性を認め、児童ポルノに当たると判断していた。