「不倫に魅力はない。好きになった人と一緒にいたいだけ」人はなぜ“恋愛最大のタブー”に走るのか
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 夫の彼氏と同居する妻、一夫多妻制を実践する夫婦など、多様化する“愛のカタチ”。その中でも、恋愛問題のタブーど真ん中にあるのが“不倫”だ。「不倫は文化」「芸の肥やし」と言われていたのも今は昔。今年も数々の不倫が発覚し、世間からの強烈なバッシングを受け離婚を選択する夫婦や、芸能界引退という決断を下した人もいる。

 街で不倫について聞いてみると、「いますね。普通に道歩いていたら違う人と歩いてた。腕を組んで」「周りにはいる。その人(不倫相手)も結婚してる。W不倫。大人の世界って怖いなって思った」「俺の親父が不倫して、親が離婚した。そうなったら全部が終わるんで」と多くのエピソードが出てくる。

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 バレればすべてを失うリスクがあるにも関わらず、なぜ人は不倫をしてしまうのか。絶対匿名を条件に、当事者に話を聞くことができた。

 33歳会社員のユウキさん(仮名)と、27歳アルバイトのアケミさん(仮名)。2人の出会いは1年半前。ユウキさんには当時、結婚して5年になる妻がいた。

 「初めて会ったのは共通の友人の飲み会。第一印象は、年が離れているので『かわいらしい子だな』くらい。そこから個人的にやりとりをするようになって、2回目以降は1対1で会った」と振り返るユウキさん。2人での食事を切り出したのはユウキさんからで「単純にデートっぽいというか、そういうふうに食事とかしてみたいなって。好意に近いものはあったと思う」と話す。一方のアケミさんは「既婚っていう話を聞いたような、聞いていなかったような、記憶があいまいな状態だった。好みの見た目、体型だったのでかっこいい人だなって思った」という。

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 その後、連日のメールや2人きりでの食事を重ねるうちに、だんだんと距離が近づき不倫関係へと陥った2人。罪悪感について、アケミさんは「何もなかった。自分が好きになって、相手も好きになってくれた。不倫とはいえ、略奪されるっていうのはそっち(奥さん)にも責任があると思っている。よくない言い方だけど、知らないっていう感じだった」、ユウキさんも「罪悪感はなかった。家族になったといっても、奥さんとはやっぱり男女の関係だと思う。恋愛対象の先に結婚があると思うが、恋愛感情がなくなってしまっていたので、残るのは責任感くらい。結婚したということに対しての責任と、子どもがいるのでそこに対して色々と思うところはあった」と話す。

 結婚してすぐに子どもが生まれたユウキさん。しかし、それが夫婦の関係性を変え、ユウキさんが求める男女の関係ではいられなくなったという。「責任という部分もあったが、自分の気持ちが決まってしまったので、その時点で奥さんには離婚という形で話した」。妻とは離婚したが、それはあくまで「夫婦の関係がうまくいかなかった」という理由。アケミさんとの不倫関係は最後まで知られることはなかったという。

 そして現在、ユウキさんとアケミさんは同棲生活を送っている。今後についてユウキさんは「まだ同棲し始めたばかりなので、将来についてはゆっくり考えていこうかなと思う」、アケミさんは「どんないばらの道だったとしても『一緒になれるためなら頑張れる』って思ったのは初めてだった。いつになるかは分からないが、ゆくゆくはちゃんとユウキさんと結婚できたらいいなって思う」と語った。

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 2人は「幸せ」と口をそろえるが、「不倫をした人は繰り返す」「因果応報」などと巷で言われるような不安はないのだろうか。「他の不倫もしてきたけど、それはただ単に体だけの遊びだったのも事実だし。ユウキさんがある意味初恋と言えば初恋かもしれない」と語ったアケミさん。しかし、個別で話を聞くとやはり不安はあるようで、「1回不倫した人は繰り返すって言う。結婚して子どもが生まれたら、奥さんを女として見られないという人もやっぱり多い。実際にまたそういうことになってしまったら、私に飽きたってことだし、私自身に何かしらの魅力がなかったってこと。いつまでも女として見てもらいたいから、そこは自分が努力するところかなって思う」と告白。もし不倫されたらという問いには「許せないです。自殺する」と語った。

■「不倫に魅力はない。好きになった人と一緒にいたいだけ」

「不倫に魅力はない。好きになった人と一緒にいたいだけ」人はなぜ“恋愛最大のタブー”に走るのか
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 27日放送のAbemaTV『AbemaPrime』では、現在進行形で既婚男性と不倫を続けているアイさん(仮名)と、不倫を含め男女の問題を抱える人たちを1000人以上取材してきた亀山早苗氏に話を聞いた。

 現在27歳のアイさん(仮名)は未婚で、スナックに勤務。相手のジュンイチさん(仮名)は32歳で既婚、子どもはいないという。2人の出会いは、去年12月のキャバクラ店。ジュンイチさんが既婚者だということをアイさんは知らなかったという。

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 2人の関係は順風満帆ではなく、7月に一度別れが訪れる。その理由についてアイさんは「彼との子どもを妊娠して、中絶することになった。妊娠したことと会社のストレスと家庭のストレスが全部合わさって憔悴しきって、中絶費用を手切れ金にお別れしようとなった」と説明。その後、8月にアイさんに他の彼氏ができるが、9月に再び復縁。「確かにすごく嫌な気持ちもしたが、それよりも好きな気持ちが強かった。彼氏ともうまくいかなくて、その相談をしているうちに仲が戻った」という。

 今後の彼との関係についてアイさんは「特にない。彼からは『現状を維持したい』と言われている。奥さんと別れてほしいというのは心の奥底にあるが、強くは思わない。結婚願望はない」と語った。亀山氏によれば、「結婚願望がない女性にとって不倫は美味しいとこ取り」だという。

 ジュンイチさんが既婚者だとわかったのは、2月のバレンタインの時。不倫はよくないことだと認識し、親に伝えた際は色々言われたというが、「彼が優しいのと、不安よりも彼が包んでくれる」とアイさん。亀山氏はその「優しい」という言葉に「恋愛の魔法と言えばそうだが、彼女にとっては優しいので真実。例えば、離婚して『彼女と一緒になろう』となったら、妻にとっては冷たい人になる。どの立場にいたかによって不倫は見方が変わる」とした。

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 では、セックスは重要なのか。医療脱毛専門院「リゼクリニック」のアンケートによると、不倫する理由に「セックス」と答えたのは、男性が1位で45.9%、女性が2位で21.9%だった。アイさんは「重要だと思う」と答え、亀山氏も「不倫相手がセックスできなくなったらどうするか聞くと、みんな『別れる』って言う」と説明する。

 また、男女とも3位までに「刺激」と「寂しさの解消」が入っているが、亀山氏は「セックスも刺激も寂しさの解消もほぼ同じ。既婚男性の不倫理由がセックスというのも最近変わってきていて、既婚男性は本当に孤独感が強く、家庭にも職場にも居場所がないと言っている人がすごく多い。こういう格差社会になるとさらに辛いので、それで女性を求めるというケースもある」と述べた。

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 不倫ならではの魅力はなく、「自分が好きになった人と一緒にいたいだけ」と話すアイさん。亀山氏は「不倫といってもそれは1つの恋愛。彼女と彼、彼と奥さんでは関係性が違う。先に結婚が見えるから不倫してもいいとか、先に結婚がないから不倫はダメというのはおかしくて、1つの恋愛として最後まで全うする可能性もある。20年くらい不倫している人もいる」と明かした。

 最後にアイさんは「将来は特に考えていない。とにかく現状を平行に進められれば」と語った。

(AbemaTV/『AbemaPrime』)

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