「身体は生身の人間、顔はCG」海外有名ブランドともコラボするバーチャルインフルエンサーに注目
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 身体は生身の人間だが、顔はCGだという「バーチャルインフルエンサー」。モデルやインフルエンサーと同様に、海外の有名ブランドとコラボし、InstgramなどでPRを行い、話題を呼んでいる。

 先月には世界初のバーチャルインフルエンサーの所属事務所「VIM」が渋谷に誕生した。所属するのは、ちょいギャルで活発的な葵プリズムと、人形のような見た目のuca。代表の片石貴展氏によると、すでにタイアップの話などの問い合わせも多数寄せられているという。

 「身体は実在する人物で、何人かいる。ビジュアル的なインパクトと、"本当にいるのかいないのか、どっちなんだろう"と妄想してしまうところが面白かったのではないか。実在の有名人だって会うことはできないので、接触できないということがネガティブに働くことはそんなにないという気はする。海外では全身CGのモデルもいるし、自分のオリジナルブランドを作って売っている方もいる。ただ、作るのは非常にハードルが高くコストもかかるので、それほど増えていないのが現状だそれでも10年後にはARやVRなどのデジタルなアパレルの市場が間違いなくできると思う。いち早くその市場に参入できれば」。

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 もともと古着のネットショップを運営していた片石氏。しかし「人間は大変かな」と考えたことから、バーチャルインフルエンサーの領域に進出した。

 「育てたとしても問題を起こしたり、大きい事務所に入ってしまったり。僕の会社は設立して2年目くらいので、事務所として究極な人間を囲うことはなかなか難しい。しかしインターネットに強ければ、顔、ファッション、背景、その人の思想などを究極的にプロデュースし、完全に理想のものを作れるし、フォロワー数を増やすことで広告としても使ってもらえるし、ブランドを出すこともできる。我々のような弱小の会社にとって、非常にありがたい存在だ。プロデュースしたいジャンルに合わせて、同じ思想を持ったラッパーやアーティストなどのクリエイターをチーム化し、皆で作っている。毎日しっかり発信していくものなので、CGであるということもいずれ明らかになってしまう。"ストーリーを作り込む"と言ってしまうとダサいが、リアルな人間をプロデュースするよりも、見透かされるので、それでも共感したいと思えるようなストーリーや思想などがすごく大事だと思っている。歳をとらせるというのもありだと思うし、あえてスキャンダルを起こした方が面白いかなとも考える」。

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 VTuberの響木アオは「同じバーチャルとは言っても全く別物という感じがする。同じく事務所にも所属しているが、ブランドの服などを気軽に着ることはまだできない。逆にアピールと言っていいのか分からないが、VTuberは肌のレタッチの必要がないし、日焼けなどの心配もない」と話す。

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 また、ファッション誌『ViVi』公認のインフルエンサー・福本沙織は「バーチャルインフルエンサーのSNSを見ると、フォロワー数もまあまあいて、"え?"となることはある。やっぱり違うなと思うのは、イベントのお仕事で試食したり化粧品のメイク体験をしたりして、実際に肌に触れてどう感じたか、といったところは生身だからこそ感じられるもの。そこは私たちの強みかなと思うし、感情や汗や涙などをリアルに出せるのも人間の強みだと思う」とコメントした。

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 「ウツワ」代表のハヤカワ五味氏は「タレントには2つのフェイズがあると思う。第一段は出演したり発信したりして"信頼を得るフェイズ"。そして次が、"アイコンになっていくフェイズ"。こうなってしまえば、本人でなくてもいいのかなと思う」と指摘する。

 実際、ホリエモンこと堀江貴文氏は4月30日にAbemaNewsに出演した際、「今、僕の精巧なお面を作っている。そのお面を売れない役者の人とかに被せて、僕は南の島にいて、Skypeか何かでバーチャル出演する、10年、20年後にはそういう時代になる」と発言している。こうした発想について片石氏は「あると思う。実際、事務所の社長さんなどからは、"クローンを作れないか"という発言も出る。売れっ子であればあるほど忙しいし、当然写真のレタッチもしまくるので、稼働を増やすためにはその子と全く同じ顔を作って広告出演させる、という需要はあると思う。もちろん体形が近い人を見つけなければならないが」とコメント。

 また、紗倉まなが「(そうした技術がより一般的になれば)私にとってもめちゃくちゃありがたいこと。"激しく頑張って下さい"みたいな時に"ああ、代わりがいればな"と思う(笑)。そんな時に代打で、しかも自分よりもナイスバディな方に出演してもらえたら」と話すと、向井は「それこそ女優さんの顔をすげ替えたフェイク動画が問題になっていた。有名な女優さんに限りなく寄せたモデルさんを作ってしまえば、本人の仕事を奪うことになる。そういう線引きも必要になってくるのではないか」と話していた。(AbemaTV/『AbemaPrime』より)

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