「みなさんが沖にいる間に大きな動きがありました。調査捕鯨は中止ということで、商業捕鯨を実施するということになります」。
 今年3月31日、山口県下関市の港に、南極から捕鯨船・日新丸が帰ってきた。家族と久しぶりの対面を果たした乗組員の相坂亨さん(41)たちを待っていたのは、森英司・共同船舶社長による、国の方針の説明だった。昭和の終わりと共に中断された「商業捕鯨」が、令和の始まりと共に再開されることになったのだ。「商業捕鯨にむけて調査捕鯨をしてきた訳で、ただあまりにも急、急だった」と相坂さん。