将棋の竜王戦七番勝負の第1局が10月11・12日、東京都渋谷区のセルリアンタワー能楽堂で行われ、竜王初挑戦の豊島将之名人(29)が、初防衛を目指す広瀬章人竜王(32)に173手で勝利した。
 竜王と名人という、将棋界のトップ同士の七番勝負は、豊島名人の先手番でスタート。角換わり腰がけ銀の出だしから始まると、1日目は豊島名人がやや押され気味で終了。2日目に入って盛り返したものの、最終盤ではぎりぎりの展開が続く熱戦となった。両者、8時間の持ち時間を使い果たしての熱戦。対局後には「ちょっと1日目で失敗してしまったかなと。途中は好転してきたかと思ったんですが、最後はわからなくて、かなり危ないので、詰まされたら仕方がないかなと思いました」と薄氷を踏む思いだったと振り返り、次局に向けても「一局一局頑張りたいと思います」と慎重だった。