元幕内で金星も獲得したことのある宇良が一月場所以来、5場所ぶりに土俵復帰を果たした。序二段百六枚目の今場所は初日、力強い相撲で大翔城を押し出して復帰第1戦を白星で飾ると、その後は2番続けて突き落とし。幕内の大舞台を経験しているにもかかわらず、土俵に上がるときはいつも緊張するという。
 たすき反りや足取りなど、変幻自在の技を繰り出して土俵を沸かせていた人気力士だったが右膝の外側靭帯を負傷し、幕内だった平成29年(2017年)秋場所から6場所連続休場。1年後の平成30年(2018年)秋場所、三段目九十一枚目で復帰したものの、幕下二十三枚目で迎えた今年一月場所、土俵際で豊昇龍との投げの打ち合いとなり、堪えた際に患部の右膝を再び負傷。ケガを機にそれまでのアクロバティックな相撲から正攻法の相撲へとモデルチェンジしたはずだったが、体に染みついた動きはそう簡単に拭い去ることはできなかった。