賞金懸けた令和版“マネーの虎”でしのぎ削る 日本のスタートアップ企業の最前線
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 創業3年目以内の企業が集まる、スタートアップ企業の日本最大級の祭典「Techcrunch Tokyo2019」が15日、渋谷で開催された。

 数少ないチャンスをものにしようと、様々な手段で企業にアプローチを仕掛けていく参加者たち。また、ネットワーキングエリアでは、1アポイント15分間というスピード商談が行われていた。

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 このイベントを主催するTechCrunch Japan編集統括の吉田博英氏は「大企業の方が商談のためにこのイベントに来る流れができている。来場してスタートアップと出会って、共同研究したり提携したりというのは結構生まれている」と話す。

 また、会社同士でビジネスプランを競い合うスタートアップ版“マネーの虎”も行われた。賞金100万円を懸けたスタートアップバトルで、予選を勝ち抜いた代表6社が審査員の投資家らの前で5分の制限時間にマイク1本でプレゼン。カイコを利用したワクチンの生産や宇宙でのロボットの遠隔操作など、驚きのビジネスが次々と飛び出す。

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 「何が3億円なんですか?」「日本のマーケットってそんな大きくないと思う。差別化をどうするか教えてもらっていいですか」「何売って成長していく会社なのかな?って」など、審査員の鋭い指摘の数々になんとか食らいつこうとする彼ら。

 そして、激戦をくぐり抜け見事最優秀賞に輝いたのは株式会社RevComm。電話の内容を人工知能により録音・解析をするサービス「MiiTel」を提供しており、営業活動にも役立つことができる実用性が評価された。

 たった1人でRevCommを立ち上げた会田武史社長は、自社のサービスについて確かな手ごたえをつかんでいるようだ。

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 「使っているユーザーさんに『MiiTel』ファンになっていただいて、日々のビジネスに使っていただいて。そのビジネスが成長するというところで貢献できているので、すごくいいなと思います」

 特徴的なビジネスで、近年益々勢いを増す日本のスタートアップ企業。資金調達額も4000億円を超える巨大マーケットに成長した。しかし、まだまだ”世界との差”もあるという。「日本は世界に出ていかないスタートアップが多いと言われている。なぜかというと日本の市場は大きいから。日本を獲りきらずにアメリカに行っても、アメリカはシステムや法、習慣も違うのでなかなか難しい」とTechCrunch Japanの吉田氏。

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 しかし、日本のスタートアップは今以上に“チャレンジ”をするべきだといい、「簡単に失敗しても別にいい。投資家としても100社に投資して100社全部が上場っていうことはまずありえなくて、ほぼほぼダメになってしまう中の一握りが上場を果たす。VC(投資会社)にしても、スタートアップがどんどんできていって、いろいろところで投資していくという循環が一番いいことなんじゃないかなと思う」と述べた。

(AbemaTV/『けやきヒルズ』より)

映像:令和版“マネーの虎”イベントの模様

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