“ギリギリまで粘った感”出すためのプレゼン? 日韓GSOMIA失効迫る
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 日本と韓国の軍事情報包括保護協定(GSOMIA)の失効が、23日0時に迫っている。アメリカが協定維持へ圧力を強める中、水面下でギリギリの調整が続いている。

 日韓の当局者の協議は、期限ギリギリまで続くとみられている。ただ、現状では妥協点を見出すのは難しい情勢だ。22日に発表された韓国の最新の世論調査では、国民の51%が「GSOMIAは終了すべきだ」と考えている結果が明らかに。これは文在寅大統領の判断にも影響を与えそうで、韓国側が譲歩する可能性はより低くなったと言える。

 一方で、アメリカはプレッシャーを強めている。ポンペオ国務長官は21日、韓国の康京和外相と電話会談を行い、GSOMIAを破棄しないよう働きかけたとみられる。また、米議会上院も「信頼回復に向けた措置を取るよう」日韓に促す決議案を可決。ただ、アメリカ政府は日韓での解決を求めて仲介まではしない考えだ。

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 GSOMIAをめぐる韓国の対応について、東京工業大学准教授の西田亮介氏は「日米韓の実質3カ国で構成されていた関係の中から韓国が離脱するのは考えづらいので、韓国がギリギリのところで譲歩するのではないかと考えられる。ただ、この間の情勢を含めて従来の常識では考えられないところがある」と懸念を示す。

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 朝鮮日報によれば、韓国がGSOMIA破棄を撤回しない場合、アメリカは最も強い文政権批判声明を発表する予定だとしている。西田氏は「日米関係は良好に推移してきたところも踏まえると、プレッシャーが主に韓国に向いている」とした上で、「注意しなければならないのは、『ギリギリで譲歩した』という説明が日本と韓国で成り立つように粘っているという見方もできなくはないこと。日本の今の政権は保守的な支持層が強く、反中・反韓的なものをある種支持の基盤にしている。韓国も反日が支持されているところがあるので、容易に妥協するとそれぞれの支持基盤が既存しかねない。ギリギリまで厳しい交渉が行われているというプレゼンテーションをやっているのではないかとも言える」との見方を示した。

(AbemaTV/『けやきヒルズ』より)

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