会期を延長するも来年から実施されるパリ協定の運用ルールの合意には至らないまま閉幕した「COP25」。脱石炭への具体案を示せなかったとして槍玉に挙げられ、温暖化に消極的な国に贈られる「化石賞」まで受賞してしまった日本の小泉環境大臣は、自嘲気味に 「冒頭は石炭祭りだった。日本に対する期待はもともと高い。もともと高いから批判される」と語った。
 温室効果ガスの排出削減は、本当に実現可能なのだろうか。現下の状況に危機感を抱くスウェーデンの若き環境活動家、グレタ・トゥーンベリさんなどが主張する、特に石炭を燃やす火力発電を止めるべきだという意見に対し、テクノロジーの可能性に目を向けるべきだと話すのが、慶應義塾大学ビジネス・スクール教授の太田康広氏だ。