「高山若頭の出所で六代目山口組の意識は変わっているが…」「特定抗争指定暴力団」指定で、抗争激化に歯止めはかかるか
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 山口組と神戸山口組の対立抗争が相次いでいることを受け、愛知、大阪、京都、三重、兵庫、岐阜の6府県の公安委員会は26日、両団体を「特定抗争指定暴力団」に指定することを決定した。これに先立つ23日には大阪府公安委員会による意見聴取が行われ、神戸山口組直系団体「黒誠会」組長が応じている。

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 2015年に分裂して以来、対立が続いていた山口組と神戸山口組。今年10月には、神戸山口組系幹部らへの銃撃(神戸市)、山口組NO.2の高山清司若頭の出所、11月には神戸山口組系組長殺人未遂事件(熊本市)と神戸山口組系会長宅への車両突入(札幌市)、神戸山口組幹部が山口組関係者とみられる男に自動小銃で撃たれ死亡(尼崎市)、そして今月に入ってからも、神戸山口組系組員が山口組関係者を包丁で殺害しようとした疑いで現行犯逮捕(大阪市浪速区)されるなど、緊張が続いてきた。

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 特定抗争指定暴力団とは、“抗争状態にあって市民の生命・身体に重大な危害を加える恐れがある指定暴力団”で、警察当局は組事務所の新設と立ち入りや、対立暴力団の事務所・組員宅付近をうろつくこと、組員へのつきまとい行為、さらに警戒区域内では5人以上で集まることを禁止することができ、違反すれば逮捕することも可能だ。

 暴力団事情に詳しい作家の沖田臥竜氏は「警戒地域内ではいつ何で逮捕されるか分からない状況だ。ただ、警戒地域外では今まで通り活動はできるし、壊滅させるほどの効果はない。六代目山口組にとしては、他の山口組の存在自体が認められない。警察当局がどれだけ取り締まったとしても、存続させないようにするだろう。一方、神戸山口組にとしては六代目山口組を割って出た以上、意地でも存続しなければならないという思いがあるだろう。だからすぐに抗争を止められるかというと、それは難しいと思う。市民を巻き込んだ場合、警察が壊滅状態に持っていくことは十分に分かっているので慎重にはやるだろうが、この前のマシンガンの事件など派手になってくると可能性はあるだろう。抗争が激しくなればなるほど、そうした可能性は増す」と話す。

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 一方、「抗争がしにくくなるだけではなく、組員の生活が一段と厳しくなるので、どちらの山口組も特定抗争指定暴力団の指定は外したい。だから今のような抗争状態をなくそうとは考えるだろう。また、六代目山口組の方は高山若頭が戻ったことで意識が変わっている。分裂状況にあるということを再認識し、抗争は終わらせなければならないという動きになってもいる。暴力的なことを見てもそうで、警察がどれだけ取り締まっても、そのために“やる時はやる”ということを見せつけている。やはり一つになるということに向け、六代目山口組は動いていると思うし、それができるのが高山若頭だ。ただ、それが実現したとしても最初は混乱するし、組員も減るだろう。上の人たちが話し合って分かり合ったとしても、現場で戦っている末端の組員同士までがきれいに分かり合うことは難しい。長く見れば1つになった方が一般市民としても巻き込まれることはなくなっていくだろう」とコメントした。(AbemaTV/『AbemaPrime』より)

▶映像:沖田氏による解説 山口組分裂抗争が終焉へ!?

沖田氏による解説 山口組分裂抗争が終焉へ!?
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